1991 Fiscal Year Annual Research Report
消化管創傷治癒過程の分子生物学的研究及び血液の与える影響
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02807119
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
西川 俊邦 京都大学, 医学部, 助手 (40180591)
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Keywords | 消化管創傷治癒 / 組織血流 |
Research Abstract |
1)大腸管吻合部における創傷治癒過程の検討 近年各種growth factor研究が進み、FGF経口投与による胃十二指腸潰瘍の治癒促進効果を有するとの報告がある。犬大腸・小腸吻合部にFGFを投与、経時的に再開腹し吻合部の血管造影、耐圧力・張力などを測定しFGFの創傷治癒に与える影響について検討する事とした。結果、FGF塗布群と非塗布群との差は認められず現在、他の方法を検討中である。 2)犬を用いた腸管組織血流、組織Po_2及び薬剤による影響 雑種成犬を全身麻酔下にて開腹、小腸・大腸・頭側腸間膜静脈の血流をレ-サ-ドップラ血流計・トランジット血流計を用い測定、次にPGEカルシウム括〓剤・神経節遮断剤・ノルアドレナリン等を投与しその変化を測定した。PGE投与により血圧は下降、腸管血流は上昇を認めた。しかし投与中止と共に、血流・血圧は投与前値に改復した。他の薬剤は血圧の変動を来すものの腸管血流の上昇を示さなかった。アルフォナ-ドで作成したショック状態のモデルに対してノルアドレナリンを投与した所、全身血圧が上昇したにもかかわらず血流の上昇を認めなかったが、PGEを投与した所、腸管血流の改善を認めた。この時血圧の低下は認められなかった。全身麻酔下開腹手術を受ける人に対してPGEを投与した所、腸管血流の改善が認められた。以上の事により糖尿病・高血圧・動脈硬化を合併する事の多い大腸癌患者に対する腸管吻合部の血流の改善にPGEが有効である可能性が示唆された。 現在、更なる悪条件下での同薬剤の影響を検討している。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] TAEBUM PARK,TOSHIKUNI NISHIKAWA,SHUNZOU MAETANI: "PROSTAGRADIN AND INTESTINAL BLOOD FLOWーSTUDY OF CHANGES WITH TIME USING ASASER DOPPLER FLOW METERー" Microcirculation annual NIHON IGAKUKAN. 45-46 (1990)
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[Publications] 朴 泰範,西川 俊邦,前谷 俊三: "重症腹膜炎に対す広範囲腹腔開放ドレナ-ジの臨床(Open management for severe Septic Abdomen)" 腹部救急診療の進歩. 10. 721-726 (1990)