2002 Fiscal Year Annual Research Report
中国西部地域の小城鎮開発における東部地域開発経験の適用性に関する研究 ―教育開発を中心に―
Project/Area Number |
02F00029
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
中山 修一 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TENG Yan 広島大学, 大学院・国際協力研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 中国 / 西部大開発 / 小城鎮 / 教育開発 / 農村教育改革 / 中国の都市化 |
Research Abstract |
特別研究員として第1年目には、研究計画に沿って、資料の収集、現地調査の実施、部分研究結果の発表を中心に進めた。 1.「西部大開発」の政策・方針に関する文献資料と中国・日本で公表された「西部大開発」にかかわる文献資料を収集した。それらの資料を整理・分析し、大開発の概要や本課題の背景情況を把握した。大開発の狙いと重点分野により、(1)西部地域の経済開発と小城鎮開発を含める都市化発展は、自然環境の保護・再建とを統合しなければならないことが分かった。また、(2)小城鎮開発にかかわる農村教育の改革は、「東・西地域学校の相対支援」、「貧困地区教師育成」、「女子教育」など多様なプロジェクトを実施していることも明らかにできた。 2.甘粛省を中心とした現地調査の実施により、西部の一部地域の小城鎮開発と農村教育改革の実態を明らかとした。(1)西部の小城鎮開発が積極的にスタートしたが、開発の時期が遅れ、鎮区規模が小さく、鎮区のインフラ設備が不備、持続的発展の原動力が不足、技術と人材が欠如などの問題点を抱えている。また、西部各地域の特徴が非常に異なるため、各地域の小城鎮開発モデルを探ることは早急な課題となっている。(2)農村教育改革により、西部地域の教育構造や教育内容などが改善されているが、西部地域は、教育改革の受身姿勢、改革の効率性などの問題が存在し、教育改革と経済開発の統合性も直面している課題となっている。 3.第1年目の資料収集と現地調査を2002年9月まで実施したが、その分析結果を10月から、広島地理教育懇話会(「中国西部大開発と小城鎮の開発」10月)、中国四国教育学会第54回大会(「中国西部大開発における教育改革の新動向」11月)、日本地理学会2003年度春季学術大会(「中国の西部大開発における小城鎮開発をめぐる今日的課題」3月)で、それぞれ発表した。
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Research Products
(1 results)