2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00041
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
太田 信義 大阪大学, 大学院・理学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MIAO Y. ?G. 大阪大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ブラックホール / 超弦理論 / 量子論 / 双対性 / 非摂動論的解析 / 行列理論 / AdS / CFT対応 |
Research Abstract |
本研究では今年度も、超弦理論におけるソリトンであるブレイン上に実現されている非可換場の理論の非摂動的性質を研究しました。このようなソリトンとしてのブレインの上で実現している非可換場の理論を調べることは、ソリトンの量子化をより深く理解していくためには重要です。 今まで弦理論は時間に依存しない静的な場合にはかなりいろいろな解析がなされていますが、時間依存性を持った場合は弦理論によってブラックホールの形成過程や宇宙論を研究する上で重要です。我々はそのような時空中でDブレインを考えたとき、時間に依存した非可換性をもつ場の理論や開弦理論が導かれることを示しました。関連して、時間依存性を持ったブレイン解の一般的構成法を与えました。ここで新たに構成したSブレイン解は、内部空間の大きさが時間に依存した厳密解であり、物理的に大変面白いインフレーション模型を与えることが分かって、大きな注目を浴びています。さらにその模型の性質を詳しく調べ、内部空間がコンパクトな双曲型空間だけでなく、平坦な場合や曲率が正の空間でもインフレーションが可能なことを発見しました。しかしこの模型では宇宙論的な問題を解決するための十分な膨張が得られないことも明らかになりました。そこでいろいろな場合を系統的に調べ、我々の空間と内部空間を両方とも双曲型空間にすると、インフレーションがいつまでも続くような模型が可能であることが分かりました。 一方で超弦理論の可解な背景時空としてPP waveという時空が知られています。超弦理論が自明でない時空に埋め込まれたときは、一般に可解でなくなるため理論のスペクトルや構造などが分からなくなりますが、一方そのような時空での超弦理論の性質を調べておくことは量子重力を理解する上で重要です。そのために、このPP wave時空解がどの程度の条件を課せば得られるものであるかという問題を、超対称性を課すことにより調べました。またこのような時空の中でのDブレイン解を以前に開発した手法を用いて非常に一般的に構成しました。これは今後いろいろな解析に使われるものと期待しています。 またカイラルボソンを非可換時空でいかに定義すればよいかを調べ、矛盾なく定式化する方法を発見しました。ブレインを用いた宇宙論的な模型の解析も行いました。
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Research Products
(6 results)
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[Publications] N.Ohta: "A Study of Accelerating Cosmologies from Superstring/M Theories"Progress of Theoretical Physics. 110. 269-283 (2003)
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[Publications] N.Ohta: "Uniqueness of M-theory PP-wave Background with Extra Supersymmetries"Physical Review. D69. (2003)
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[Publications] N.Ohta: "Intersecting Branes in PP-wave Spacetime"Nuclear Physics. B674. 306-328 (2003)
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[Publications] Y.-G.Miao: "Chiral Bosons in Noncommutative Space-time"Journal of High Energy Physics. 0308. 038 (2003)
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[Publications] C.-M.Chen: "Hyperbolic Space Cosmologies"Journal of High Energy Physics. 0310. 058 (2003)
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[Publications] D.K.Park: "Newton Law in DGP Brane World with Semiinfinite Extra Dimension"Physics Letters. B578. 443-448 (2004)