2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00044
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Research Institution | The High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
岡田 安弘 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OH Sechul 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 素粒子 / B中間子 / CPの破れ / Bファクトリー / 超対称模型 / 小林益川機構 / 標準模型 / Belle実験 |
Research Abstract |
今年度は主にB中間子の崩壊におけるCPの破れと標準模型を超える模型との関連に関する研究をおこなった。KEKおよびSLACのBファクトリーではB中間子系でCPの破れを初めて測定したのにつづき、数多くの重要な測定がなされている。その中でも現在特に注目を集めていることはB中間子のファイ中間子とKS中間子への崩壊モードのCPの破れの大きさが、より標準的なジェイプサイ粒子とKS中間子への崩壊モードでのCPの破れの大きさと異なっていることである。標準模型ではこの二つのモードのCPの破れは良い精度で一致するはずなので、さらに統計が上がって実験的に確立すれば、標準模型の小林益川機構に登場する複素位相以外の新しいCPの破れの原因が存在することの証拠になり、素粒子物理の進展に大きな寄与をする発見となる。 この研究では、B中間子のファイ中間子とKS中間子への崩壊とそれに関連する崩壊モードのCPの破れをRパリティーが破れたタイプの超対称模型で解析し、この模型ではいくつかのモードのCPの破れの実験値を同時に説明することができることを示した。 この研究の結果は既に論文として発表し、多くのセミナーや会議でこの内容について講演をしている。KEKやSLACのスーパーBファクトリー計画の検討に対しても寄与をした。 これ以外の研究をしては、Bバリオンの崩壊や新たにBelle実験で観測されたB中間子崩壊モードに関する理論的な計算を行い実験値との比較を行った。
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Research Products
(1 results)