2002 Fiscal Year Annual Research Report
基板上のマイクロ・アクチュエーターとマイクロ・センサーの力学挙動シミュレーション
Project/Area Number |
02F00074
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
北村 隆行 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SHANG Fulin 京都大学, 工学研究科, 日本学術振興会 特別研究員 外国人
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Keywords | ピエゾ材料 / 微小アクチュエーター / 薄膜 / 強度 / 界面 / 破壊力学 / 亀裂 / シミュレーション |
Research Abstract |
次世代デバイスとして注目されている微小電子配線と微小アクチュエーターを組み合わせたマイクロコンポーネントの強度特性を明らかにするため、力学解析と強度実験によりピエゾ薄膜材料の変形・破壊特性を明らかにすることを目的としている。本年度は、(1)ピエゾ材料の基本的な亀裂問題についての解析解の導出、(2)有限要素法によるピエゾ材料の亀裂解析の準備と基本問題への適用、(3)ピエゾ薄膜材料の作製、を行った。特別研究員Shang氏は昨年8月に来日したが、直ちに精力的な研究を開始し、すでに実績をあげつつある。(1)については、熱ピエゾ弾性亀裂問題の解析解を導くことに成功し、その成果をJournal of Theoretical and Applied Fracture Mechanics (Part I)に投稿している。(2)については、既存ソフトウエアを大幅に改造し、本研究の目的であるピエゾ薄膜の破壊力学解析に適用できるようにした。さらに、(1)の問題に適用してその成果を別報として投稿中(Part II)である。来日時期の関係から、現時点までには口頭発表はないが、成果は充分あげており、(1)(2)について次年度の国際会議における発表を準備中である。(3)については、本学の既存設備を用いて膜厚1μm〜3μmのピエゾ薄膜の作製に成功している。現在は、既存の微小荷重負荷装置を用いた試験より界面端からの亀裂発生を観察するため、上記製作薄膜から微小材料強度試験片の加工に取組んでいる。また、フリーエッジ効果による試験片界面端近傍の応力特異場を支配する破壊力学パラメータとの関連性についての解析を行っている。
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