2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00076
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
国枝 正典 東京農工大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 福柱 東京農工大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロ微細放電加工 / 加工速度 / トランジスタ電源 / アイソパルス / サーボ送り / 放電電流 / 放電頻度 / コンデンサ電源 |
Research Abstract |
本研究では,マイクロ放電加工に適したトランジスタ放電回路と主軸サーボ送り機構を開発し,マイクロ放電加工の加工速度の向上を図った.従来のマイクロ放電加工では,加工電源として旧態のコンデンサ放電回路が使われており,その放電頻度の低さゆえ加工速度の遅さが問題となっていた.非マイクロ領域の一般の放電加工では,加工電源にアイソパルス幅で制御を行うトランジスタ放電回路を用いることで放電頻度を増加させ加工速度の向上を図っているが,このアイソパルス幅方式ではマイクロ放電加工を行えるほど小さいエネルギーの放電パルスを生成するトランジスタ放電回路は今まで開発されていなかった.そこで本研究では,新方式のアイソパルス幅方式のトランジスタ放電回路の開発を試み,放電を電流により検出する方式と,瞬時に放電電流を強制遮断する仕上げ加工用回路を開発し,マイクロ放電加工が可能な領域までトランジスタ放電回路の放電エネルギーの低減を図った.また,トランジスタ放電回路の高い放電頻度を生かすため,主軸送り機構を従来の定速送り方式からサーボ送り方式に変更しマイクロ放電加工に適した極間距離を維持することで,加工の安定化と更なる加工速度の向上を図った.このような加工装置の改良により,マイクロ軸加工において加工速度を従来のマイクロ放電加工の約25倍と飛躍的に向上できた.また,マイクロ穴加工においても従来と同等の加工精度と工具電極消耗率を保ちながら,加工速度を中仕上げ加工条件を用いた場合で6倍に,仕上げ加工条件を用いた場合で2倍に向上できた.
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Research Products
(4 results)
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[Publications] 和知晋哉, 韓福柱, 国枝正典: "微細放電加工のトランジスタ電源化に関する研究"日本機械学会関東支部第7期総会演会講演論文集. 79-80 (2001)
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[Publications] 和知晋哉, 韓福柱, 国枝正典: "トランジスタ電源化によるマイクロ放電加工の高速化"型技術者会議2001講演論文集. 226-227 (2001)
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[Publications] 和知晋哉, 韓福柱, 国枝正典: "トランジスタ加工電源を用いた微細放電加工のパルス幅短縮の試み"2001年度精密工学会秋季大会学術講演会論文集. 99 (2001)
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[Publications] 和知晋哉, 韓福柱, 国枝正典: "トランジスタ放電回路を用いたマイクロ放電加工特性の向上"電気加工学会全国大会(2002)講演論文集. 77-80 (2002)