2002 Fiscal Year Annual Research Report
次世代ブロードバンドインターネットおよび移動体通信ネットワークに関する研究
Project/Area Number |
02F00087
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Research Institution | Keio University |
Principal Investigator |
笹瀬 巌 慶應義塾大学, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HOANG Nam Nguyen 慶應義塾大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | QoS / スケジューリング / 計算機シミュレーション |
Research Abstract |
本年度は,第4世代移動通信ネットワークにおいてQoS補償を実現するために,無線アクセスルータにおけるキューモデル及びスケジューリングアルゴリズムに関する研究を行った.本研究ではQoSを補償し,ハンドオフによるパケット棄却率を軽減するために,IPレイヤ及び物理レイヤにおけるスケジューリングアルゴリズムを提案した.提案方式では,最適な資源割り当てを実現するために,ハンドオフ制御モジュールにおいて物理レイヤとIPレイヤの間でレイヤ情報の交換が行われる.IPレイヤにおいてハンドオフテーブルを用意し,その情報をスケジューリング及び資源割り当てに利用する.提案方式は,あるサービスクラスにおいてハンドオフを行っているコネクションに対し,高優先権を割り当てることでハンドオフを行っているパケットがハンドオフを行っていないパケットよりも前に送信される.また,無線における通信品質は時間及び場所に依存する.そのため,最適なスケジューリングを行い,コネクションのQoSを補償するために,資源管理制御モジュール及びハンドオフ制御モジュールにおいてリンク品質に関する情報が更新される.また,物理レイヤにおいてサービス及びハンドオフの優先権を考慮した動的な資源(帯域及び電力)割り当てに関する提案を行った.計算機シミュレーションによる特性評価の結果,提案方式はパケット棄却率を低減し,同時に全てのサービスクラスにおけるQoS要求を満たし,第4世代移動通信ネットワークにおいて有効であることを示した.なお,本研究の成果について国際会議VTCFall2003に投稿中である.次年度は,提案方式に加え,認証制御アルゴリズム及びハンドオフのための資源予約に関する研究を進める予定である.
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