2002 Fiscal Year Annual Research Report
連続繊維補強材を用いたコンクリート構造物のリハビリテーション
Project/Area Number |
02F00092
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
宮川 豊章 京都大学, 工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
MOHAMED Anwar El?Sayed 京都大学, 工学研究科, 外国人 特別研究員
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Keywords | 連続繊維補強材 / リハビリテーション / 補修・補強 / 混和材料 / 細孔構造 / 耐久性 / 非破壊試験 / 養生 |
Research Abstract |
化学的侵食あるいは物理的劣化に対するセメント系コンクリート材料の耐久性は、材料の機械的性質だけでなく、化学的特性および微視的構造特性、特に硬化コンクリートの細孔構造ときわめて重要な関係にある。また、このような化学的侵食あるいは物理的劣化に対して適用される補修・補強を含むリハビリテーションについては、その効果の耐久性を検討しておく必要がある。 本研究では、セメントに混和使用する混和材の種類および養生の方法がコンクリートの細孔構造および耐久性に与える影響、また各種の劣化に対して適用した連続繊維補強材を用いた補強の効果を検討した。コンクリート供試体には、各種の混合セメントを用いた水セメント比0.4のものを用いるとともに、これに対して連続繊維補強材による補強工法を適用した。強度試験、超音波パルス伝播速度、動弾性係数、アコーステイック・エミッションなどの非破壊試験、あるいは元素分析、細孔径測定などの分析試験を実施した。 本年度の範囲内で得られた主な結果を以下に示す。 1.セメント系コンクリートへの混和材の使用はフレッシュおよび硬化コンクリートの特性の向上をもたらす。特に、ポゾラン系の混和材の使用はコンクリートの強度をより長期的に改善する。 2.細孔構造特性および細孔径分布は、養生方法および混和材料の特性によって変化する。 3.超音波パルス伝播速度と相対動弾性係数に顕著な低下が見られない場合でも、凍結融解作用により強度的な劣化が確認された。コンクリートの劣化が原因と考えられるが、その程度に樹脂の影響が見られた。
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