2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00117
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Research Institution | Utsunomiya University |
Principal Investigator |
川田 重夫 宇都宮大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
KONG Qing 宇都宮大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 電子ビーム / レーザー加速 / 高強度レーザー / 粒子シミュレーション / 点光源 / 高密度短パルス電子バンチ / マイクロプラズマ / 材料計測応用 |
Research Abstract |
本研究では,高強度のレーザーによる高エネルギー粒子の加速・生成を研究目的とし,(1)まず今年度、個々の電子と高強度レーザーとの相互作用の研究を行い、その物理を解明し,(2)次年度にレーザーによって短パルスのある程度の密度を持った電子ビームバンチの生成について研究する。短パルス電子ビームバンチの生成は、ナノテクノロジーをはじめ,材料研究,医療診断,短パルスX線源,核融合研究にける診断等など非常に大きな需要が期待される. そこで、本研究では、まず上記(1)についてレーザービームの場と荷電粒子の相互作用の物理を調べるため、今年度は,まずレーザー輸送コード及び荷電粒子追跡コードの二つのコンピュータシミュレーションプログラムを開発した.レーザーコードではTEM(0,0)ガウスモードのみならずと高次のモードをも計算できるようになった。荷電粒子追跡コードも開発し,相対論的な粒子の運動を4次精度で解けるようになった。 開発したコードを組み合わせて用い、高強度のレーザーと個々の電子との相互作用の物理の解明を進めている。現在までに、1パルスのレーザー電磁界と1個の電子が、ワンキックではなく連続的に相互作用し加速する相互作用モードを見つけた。この点が今年度の大きな研究成果である。これについて現在論文を執筆中である。レーザパラメータとビームパラメータを調整することで、電子バンチを加速しつつ閉じ込める方策についても手がかりを得た。これについても現在研究を進めているところである。 今後、高密度で短パルスの電子バンチを加速・閉じ込めながら生成する新たな方策について成果が得られる期待感を持っており、継続して探ってゆきたい. 設備備品の計算コード開発及び解析計算用コンピュータはシミュレーション計算・データ処理やコード開発に利用している。旅費は核融合科学研究所で開催された研究会への参加と成果発表旅費として使用した。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] S.Miyazaki, Q.Kong, S.Kawata: "Micro Electron Bunch Generation by Intense Short Pulse Laser"Proc. Basic Aspects of Non-equilibrium Plasmas Interacting with Surfaces. (to be pulished). (2003)
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[Publications] 宮崎修司, Q.Kong, 川田重夫: "高強度レーザーによる高エネルギー電子の生成に関する研究"日本物理学会講演概要集2002秋季大会. 57・2. 148 (2002)
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[Publications] 宮崎修司, Q.Kong, 川田重夫: "高強度レーザーを用いた真空中での電子加速に関する研究"核融合科学研究所「マイクロ高速zピンチプラズマの物理と応用」研究会. (to be pulished). (2002)