2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00154
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
谷口 滋次 大阪大学, 大学院・工学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
LI Xiangyang 大阪大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | TiAl / 高温酸化 / 強度 / 燃焼雰囲気 / 保護皮膜 / Al_2O_3 |
Research Abstract |
γ-TiAl基合金は軽量で高温比強度が高いので自動車や航空機のエンジン部品の候補材料として盛んに研究されている。したがって、十分な高温耐酸化性を持つことと同時に酸化後の強度特性も重要である。本研究では、TiAl基合金の酸化特性と酸化後の強度を検討した。 前年度は比較の基準となるTiAlを750,800,850℃で酸化した後、室温で引張り試験を行い強度特性を調査した。その結果、酸化温度が上がるとともに最大強度(UTS)は下がるが、最大伸び(δ)は750℃で酸化すると上がり、800℃で酸化すると室温と同程度となり、850℃での酸化では下がることを見出した。続いてTi-48Al-2Cr-2Nb,Ti-48Al-2Cr-2Fe,Ti-48Al-2Cr-2WおよびTi-48Al-2Cr-1W-1Ta (mol.%)を模擬燃焼雰囲気(10O_2-7CO_2-6H_2O-N_2(vol.%))と空気中850℃で100h酸化し、酸化増量を比較した。2Cr2Fe以外では、空気中の方が大きいことを明らかにした。 今年度は酸化温度を900℃に上げて最長500h、上記4種類の合金を同じ模擬燃焼雰囲気で酸化し、酸化増量測定および酸化皮膜の組織学的調査を行った。その結果、次のことがわかった。2Cr2Nbは保護性が高く主にAl_2O_3から成る皮膜を形成するが、2Cr2Wはさらに優れた耐酸化性を示した。2Cr1W1Taの耐酸化性は2Cr2Wに近い。しかし、2Cr2FeはAl_2O_3とTiO_2の混じった多孔質な皮膜を形成し、耐酸化性が非常に悪い。 次に、900℃の模擬燃焼雰囲気で、2Cr2Nbを最長500h、2Cr2Feを最長3h酸化し、800℃の大気中で引張り試験を行った。2Cr2Nbではδは未酸化試料の22%から3h酸化試験の19%まで下がるが、その後の低下はゆるく500h酸化後では12%まで下がる。0.2%耐力(σ_<0.2>)は同じく、360MPaから320MPa、270MPaと下がる。UTSは同じく、450MPaから400MPaへ、そして340MPaへと下がる。2Cr2Feではδは未酸化試料の27%から1h酸化試料の18%まで下がるが、その後も直線的に低下し3h酸化後では16%まで下がる。σ_<0.2>は同じく、180MPaから160MPaへ、そして130MPaへと下がる。UTSは同じく、200MPaから175MPaへ、そして155MPaへと下がる。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] X.Y.Li, S.Taniguchi: "Oxidation Behavior of TiAl Based Alloys in a Simulated Combustion Atmosphere"Intermetallics. 12・1. 11-21 (2004)
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[Publications] X.Y.Li, S.Taniguchi: "Correlation of High Temperature Oxidation with Tensile Properties for Ti-48Al-2Cr-2Nb (Fe) Alloys"Intermetallics. (発表予定).