2003 Fiscal Year Annual Research Report
半導性ミクロポア多孔体ランタンロジウム酸塩の合成と特性評価
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02F00167
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
山中 昭司 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
SADASIVAN Nair Sivakumar 広島大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ミクロポア / メソポア / 多孔体 / 層状化合物 / 吸着特性 / リン酸アルミニウム / 分相ガラス |
Research Abstract |
環境保全とエネルギー資源問題の解決に不可欠の材料として、ミクロボア多孔体が注目を集めている。選択性吸着剤、形状選択性触媒、触媒担体、水素吸蔵材としての機能性ミクロボア多孔体の開発が急務となっている。これまで、無機質のミクロボア多孔体は、ゼオライトに代表されるように、殆どが電気絶縁体であった。本研究では、電荷移動が可能な半導体としても機能を併せもつ新規な機能性ミクロボア多孔体を開発し、その応用について検討することを目的としている。層状ロジウム酸塩の層間架橋によるミクロボア多孔体の合成から研究をスタートさせたが、平成15年度は、新たに見出した分相ガラスを出発物質とするメソポア多孔体の、化学修飾による高機能化に集中した。研究概要は以下の通りである。 1.イオン交換による細孔制御 AlPO_4-B_2O_3-Na_2O分相ガラス(モル比組成=25:56:19)を合成し、温水処理により、殆どのB_2O_3成分と約60%のNa_2Oを溶出させ、メソポア多孔体を得た。このメソポア多孔体は長期間の保存によっても、細孔径が拡大するなどの経時変化を示した。そこで、イオン交換により、細孔径の制御と細孔の安定化について、調べた。その結果、水素イオンで交換し、Naイオン残存量を1%以下に減少させることにより、多孔体は、800℃の加熱に対しても安定に存在することを見出した。また、Naイオンをドデシルアンモニウムイオンで交換することにより、3nm付近に鋭い分布を有するメソポア多孔体が得られることを明らかにした。 2.金属ニッケル微粒子を担持したメソポア多孔体の合成 本研究で開発したイオン交換能を有するメソポア多孔体の特徴を活かして、水素付加や燃料電池の触媒に有用な金属ニッケル微粒子の担持を試みた。Niイオンで交換後、水素還元することにより、細孔径分布を保持したまま、約10nmの微細なニッケル粒子が高濃度に担持された多孔体が得られることを見出した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] K.Inumaru: "Organic-Inorganic Cooperative Molecular Recognition in Alkyl-grafted MCM-41"Chem.Lett.. 32. 1110-1111 (2003)
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[Publications] S.Yamanaka: "Alkali Metal Intercalation in Layer Structured a HfNBr"J.Phys.Chem.Solids. 65. 565-569 (2004)