2002 Fiscal Year Annual Research Report
ニンニクの遺伝子導入によるウィルス抵抗性個体の作出
Project/Area Number |
02F00206
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
服部 一三 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
HAQUE Muhammad Shahidul 名古屋大学, 大学院・生命農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ニンニク / ウィルスフリー / RNA / 根端培養 / RTPCR / 体細胞胚形成 / 急速増殖法 |
Research Abstract |
日本における主要なニンニク品種であるホワイトロッペンを主な材料とし、これまでに行ってきた、根端を用いた大量増殖法、特に、体細胞胚形成により個体を再分化し、再分化個体でのウィルス感染の状況を明らかにするために、ローカルリージョン法などの方法を用いてウィルス検定を行ったが、いずれの方法においても、ウィルスの検出は不安定であった。その後、文献検索により、ウィルス中のRNAをターゲットにしたRTPCR法により効率的にウィルス検定ができることが明らかとなったので、今後は、この方法による検定に切り替えて行うこととした。そのためには、PCRのプライマーを構築をする必要があるが、これについてもすでに情報があり、来年度にはこの情報をもとに、より効率的なウィルス検定を行う予定である。 さらに、RTPCRで得られた情報をもとにアンチセンスRNA遺伝子を合成し、ウィルスフリー化だけではなく、積極的にウィルスの増殖を押さえた、ウィルス抵抗性個体の作出のために、根端培養から植物個体形成までの間に遺伝子導入処理を行う。この場合の遺伝子導入処理には、一般的に用いられているアグロバクテリウム法だけではなく、パーティクルガン法やレーザー法などについても試してみる必要がある。これはカルタヘナ議定書を批准した後の国内法の整備段階で、アグロバクテリウムの利用が制限されることもあり、この点をクリアーにすることは重要であると考えるからである。さらに、レーザー法の利用は、これまで行われてきた種々の遺伝子導入法がすべて特許による制約を受けるため、実用化段階ではこのような制約のないレーザー法が有効であると考えたためである。ここで行う組織培養や生物工学的手法、特にレーザー法に関してはに関しては、現有設備を活用して行う。
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[Publications] Haque, M.S.: "Shoot regeneration and bulblet formation from shoot and root meristem of garlic cv Bangladesh local"Asian J. Plant Sci.. 2(1). 23-27 (2003)
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[Publications] Haque, M.S.: "Effect of sucrose on multiplication of root tip derived shoots"Asian J. Plant Sci.. 2(2)(in press). (2003)