2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00214
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
稲永 醇二 鹿児島大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 能場 鹿児島大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 窒素揮散 / 水稲 / トウモロコシ / 成長時期 / NH3ガス / N2Oガス |
Research Abstract |
水耕栽培した水稲、トウモロコシを各生育時期に密封した透明な容器にいれ、植物体から発生するガスを採取または捕集し、ガスクロ、イオンクロマトグラフィーで測定した。 1.窒素の揮散と生育時期Tの関係 水稲では、栄養成長期では、窒素の揮散はわずかであったが、開花期には多量の植物体からの揮散が観察された。 2.揮散窒素化合物の形態 水稲の開花期に植物体から揮散する窒素化合物は、すくなくともN_2O、NH_3が確認され、その他過マンガン酸カリウム溶液で酸化されなかった窒素化合物例えばNO、NO_2の揮散も推定された。 3.窒素ガスの揮散 水稲の開花期に15Nでラベルした硝酸アンモニウムを吸収させ、容器中に含まれるN_2のnatural abundanceを測定したところ、高くなったことから、根から吸収されたNH_4-N、NO_3-Nが植物体からN_2ガスとして、揮散するものと考えられた。 4.揮散窒素化合物のパターン 水稲の開花期に硝酸アンモニウムを供給した場合、先ず、アンモニアが吸収されるためNH_3が揮散し、その後硝酸の吸収によりNOxが揮散するものと推定された。 5.トウモロコシによる揮散 トウモロコシも水稲と同様に栄養性長期の窒素化合物の揮散は少なく、開花期に多量のN_2O, NH_3などの窒素化合部の揮散が観察された。 6.現在、小麦でも同じような実験を行っているが、水稲、トウモロコシと同様の結果が得られつつある。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Chen N.C., Inanaga S.: "Nitrogen losses in relation to rice varieties, growth stage and nitrogen with 15N technique."Proceeding of 12^<th> N workshop controlling N flow and losses. (印刷中).