2002 Fiscal Year Annual Research Report
ウシ卵巣機能の調節メカニズム:血管新生と血管トーヌスを支配する局所因子によるクロストーク
Project/Area Number |
02F00227
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
宮本 明夫 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WIJAYAGUNA WARDANE P. B. Missaka スリランカ国ペラデニア大学, 農学部, 講師(外国人特別研究員)
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Keywords | 血管新生 / 血管トーヌス / 血管内皮細胞 / 卵巣 / 卵胞 / 黄体 / 局所調節因子 / ウシ |
Research Abstract |
初年度(平成14年度)は,ウシ生体モデルを用いて卵巣上の黄体機能の人為的制御とその基礎的基盤を調べるとともに,血管内皮細胞および卵管上皮細胞の単層培養系をもちいて,局所分泌調節機構を調べるモデルを立ち上げた。この半年間の成果は,以下のように集約される。 1)黄体形成時の血管新生刺激による大きな機能黄体の作出:排卵翌日にhCG1500 IUを投与し,排卵後の卵胞細胞の黄体化を促進すると同時に,血管新生をVEGF産生を刺激することで活性化して,より大きな黄体が作出できるかを検証している。この際,カラードップラー超音波画像診断装置で経時的に黄体内の血流像を観察し,血管新生の状況を記録するとともに,血中のP値を測定している。Day 7に受精卵を移植し,その後の受胎率向上に本処置が有効かを確かめるために,現在,例数を重ねている。 2)血管内皮細胞および卵管上皮細胞の単層培養系によるモデル構築:市販のウシ血管内皮細胞とウシから採取した卵管上皮細胞を用いて,血管新生と血管トーヌスを調節する局所因子の遺伝子発現と因子合成・分泌について調べ始めた。特に,LH,プロジェステロン,エストロジェン,オキシトシン,エンドセリン,アンギオテンシン,VEGF等に焦点を当てている。 以上の枠組みで,今年度は,さらに実験を重ね,一定の成果の評価をおこなうとともに,1)の生体モデル,2)の培養系モデルの双方で,血管新生と血管トーヌスの調節に関わる遺伝子を導入し,機能調節に与えるインパクトを探る予定である。
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