2002 Fiscal Year Annual Research Report
Erysipelothrix属菌の迅速診断法の開発
Project/Area Number |
02F00232
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Research Institution | Tokyo University of Agriculture and Technology |
Principal Investigator |
林谷 秀樹 東京農工大学, 農学部, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
OKATANI Alexandre Tomomitsu 東京農工大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | Erysipelothrix rhusiopathiae / Erysipelothrix tonsillarum / PCR / RAPD / プライマー |
Research Abstract |
Erysipelothrix属菌を菌種ごとに型別しうる特異的プライマーを開発するために、我々が見出したErysipelothrix属菌を菌種ごとにひとつのバンドしか増幅しないランダムプライマー(NK51)の増幅産物の塩基配列を解析し、得られた成績から新たな菌種特異的プライマーの設計を試みた。その結果、1.プライマーNK51を用いて得られたE.rhusiopathiae(884bp)、E.tonsillarum(1,265bp)、血清型13型(650bp)および18型(420bp)の増幅産物の塩基配列はいずれも異なっており、また、それらの塩基配列はDDBJのデータベースを用いて検索したが、他の細菌にコードされる病原性などに関連した遺伝子の塩基配列とはいずれも一致しなかった。2.得られた各菌種の増幅産物の塩基配列が異なっていたことから、一つのプライマーで全てのErysipelothrix属菌を菌種ごとに型別しうる特異的プライマーの設計はできなかったものの、各菌種ごとに一つのバンドを増幅しうる特異的なプライマーを設計することができた。設計した4つのプライマーは菌種特異性の高いもので、他の菌種では増幅産物は得られなかった。3.新たに設計したこれら4つのプライマーを混合し、Multiplex PCRを試みたところ、E.rhusiopathiae、E.tonsillarum、血清型13型および18型のいずれにおいても菌種ごとに特徴的なバンドが得られ、菌種の識別は可能であった。
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