2003 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子操作によるC_3植物の二酸化炭素固定能の増強
Project/Area Number |
02F00233
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
泉井 桂 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
陳 麗梅 京都大学, 大学院・生命科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 形質転換 / PCK / ホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ / タバコ / 光合成活性 / 植物生長 / 増加 / 葉緑素含有量 |
Research Abstract |
1.トウモロコシの維管束鞘細胞特異的なホスホエノールピルビン酸カルボキシキナーゼ(PCK)遺伝子はtransit peptideを持つトマトrbcs-3C Promoter配列下流に連結して、これを用いてタバコを形質転換された。 2.形質転換したタバコ植物のPCK遺伝子の発現と位置はNorthernとWestern解析を通じて確認した。その活性も測定・確認した。 3.形質転換によって葉のサイズ、葉の新鮮重、茎の太さと植物の高さの増加に観察される植物生長が促進された。この結果はT2植物に再現された。 4.形質転換タバコ植物の葉緑素含有量も増加し、光合成活性も高光強度と高CO2濃度の条件で増加することを示した。 5.形質転換タバコ植物の成熟葉の澱粉、Sucrose、GlucoseとFructoseの含有量増加を観察した。そして、成熟葉のアミノ酸の含有量も測定したところ、Aromaticアミノ酸の含有量が増加している。これは形質転換タバコ植物では二次代謝が促進されることによるのかもしれない。 6.Synechococcus vulcanusの野生種、部位特異性変異ホスホエノールピルビン酸カルボキシラーゼ(PEPC)とトウモロコシC4型のPEPC遺伝子を35Sプロモーターの制御で、タバコ植物に導入した。組み換えタバコ植物のPEPC遺伝子の挿入と発現はRT-PCRで確認した。しかしながら、組み換えタバコ植物のPEPC遺伝子の発現量はNorthernとWesternの分析によっては検出できなかった。 7.もう一つの新規代謝回路(C1回路)は遺伝子操作によるC3植物光合成活性の増強のため、開発できるかもしれない。
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Research Products
(1 results)
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[Publications] Li-Mei Chen, Kum-Zhi Li, Tetsuya Miwa, Katsura Izui: "Overexpression of a cyanobacterial phosphoenolpyruvate carboxylase with diminished sensitivity to feedback inhibition in Arabidopsis changes amino acid metabolism"Planta. (2004)