2002 Fiscal Year Annual Research Report
『分類語彙表』の国際化に関する研究-日韓両言語シソーラスの構築とその応用-
Project/Area Number |
02F00284
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Research Institution | The National Institute for Japanese Language |
Principal Investigator |
加藤 安彦 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 第一領域長
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
韓 有錫 独立行政法人国立国語研究所, 研究開発部門, 外国人特別研究員
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Keywords | 96年の増補版 / 2003年の改訂増補版 / 『延世韓国語辞典』 / 並列シソーラス / 体、用、相、その他の類 / 親戚、軍隊、炊事、天気 / 漢語造語成分 / 衣食住に関する語彙 |
Research Abstract |
96年の増補版と比較してみれば2003年の増補改訂版の変化はあまりにも激しい。語数は87,000語から95,000語へと少し増加するが、分類語の項目間、段落間の移動が激しく、項目間の統合、分割があり、コード体系も一部変わった。 従って、96年の増補版を元に作成してきた韓国語のシソーラスもその完成を目の前にして、増補改訂版にあわせるために従来の作業方式を大きく変更しなければならなかった。体言類は、すでに両言語比較表(テーブル式に配列した並列シソーラス)が完成された状態で、増補版の分類と比較してそれほど変動も激しくないので、現在はすでに完成されているデータのうえに、変更された内容だけを調査し、修正している。 用、相、その他の類は、増補版と比べて変動の程度が激しいので、全く初めから手作業で分類しなおす方法を取っている。但し、以前の作業で分類語に分類の根拠(=対応日本語)を示したところは、それを利用しながら、作業の時間を短縮している。 現在構築中だったり、すでに構築が済んだ体言類並列シソーラスを資料に、両言語の語彙の特徴を分析した内容を次にまとめて示す。 1)増補版『分類語彙表』の体言類には、日常的にはよく使われるはずの漢語造語成分による合成語がかなり抜けている。 2)『延世韓国語辞典』の体言類の見出し語には、「衣食住」に関連する単語があまりにも少なく、逆に『分類語彙表』それがあまりにも多い。 3)韓国語には「親戚」「軍隊」に関する語が多く、日本語には「炊事」「天気」に関する語が多い。 4)韓国語では「抽象的関係」「人間活動の主体」の部門で語数の比率が高いが、日本語では「生産物および用具」「自然物および自然現象」の部門で語数の比率が高い。
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Research Products
(1 results)