2002 Fiscal Year Annual Research Report
サイバー・マニュファクチャリングにおける効率的情報資源配分に関する研究
Project/Area Number |
02F00296
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
土肥 正 広島大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GIRI Bibhas Chandra 広島大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | サイバーマニュファクチャリング / 効率的情報配分 / 次世代生産管理システム / スケジューリング / FMS / プロトタイプ開発 / 生産ロットサイズ / 知識獲得 |
Research Abstract |
本研究プロジェクトでは,広島大学大学院工学研究科情報工学専攻研究プロジェクト「サイバー・マニュファクチャリングシステムの開発」の中のサブテーマである「効率的情報資源配分に関する研究」を実施し,情報資源配分機能を有するFMS管理システムのプロトタイプを作成することを目指す.具体的には,生産情報の獲得と表示,製造工程のモデル表現,設計支援ツールに関する方法論を開発し,さらに非同期性を伴う分散協調生産システムにおいて中心的な役割を演じるショップフロアツール制御,ショップフロア動作スケジューリング,ショップフロア環境を統合する監視システムの開発を行う.これにより,コンピュータ上で仮想的な生産環境のシミュレーションとオンライン制御をリアルタイムで実施することが現実のものとなり,効率的な情報資源配分を通じて生産システムの保全管理や生産品の品質管理を柔軟かつ適応的に行うことが可能となる.このような仮想現実環境下での効率的な資源配分は直ちに実システムのリアルタイム処理・オンライン処理に繋がり,システムの拡張性や耐故障性を格段に向上させるために有効である. 初年度(平成14年度)は主に,サイバー・マニュファクチャリングにおける効率的情報資源配分を実現するFMS管理システムのプロトタイプに対する開発環境を整備した.特に,FMS管理システムのサブモジュールとしての(i)生産情報の獲得と表示システム(Giri),(ii)離散事象解析ツールによる製造工程のモデリング(土肥),(iii)理論モデルに基づいた設計支援ツールの開発(土肥,Giri)を行い,これまでに発表されてきた生産ロットサイズ決定の理論モデルやスケジューリング技法に関する文献を徹底調査した(土肥,Giri).(i)〜(iii)で述べた研究を実施するために,各種最適化アルゴリズムの実装,確率ペトリネットなどの離散事象シミュレータの活用,理論モデルの解析,進化論的計算などメタヒューリスティクスに基づいた知識獲得と表現法の開発が必要であった.さらに生産ロットサイズ決定の理論モデルやスケジューリング技法の精密化を行った(土肥,Giri).
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