2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00297
|
Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
島田 伊知朗 北海道大学, 大学院・理学研究科, 助教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PHO Duc Tai 北海道大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
|
Keywords | 6次曲線 / 基本群 / 特異点 |
Research Abstract |
Phoは、トーラスタイプの6次曲線上にあらわれる特異点を,都立大学の岡睦雄教授と研究し,侍異点の完全なリストと,定義方程式の標準形を求めた.副産物として,通常2重点ではない,興味深い特異点もつ6次曲線の例を,明示的な定義方程式とともに,数多く得ることができた.これらの6次曲線は,補集合の基本群をもとめるプログラムを開発するうえで格好のテストケースとなることが期待される. 6個の通常劣点をもつ6次曲線のモジュライが,すくなくともふたつの連結成分をもつというZariskiの1930年代の発見が,平面曲線の特異点と補集合の基本群の関係についての研究の出発点である.しかし,ではその連結成分の正確な個数はいくつなのかという問題はいまだに未解決である. われわれは,通常2重点のみを特異点としてもつ6次曲線のモジュライの連結成分の個数を,K3曲面の周期写像に関するトレリの定理を用いて,計算機を使いすべて求めること,およびそれらのメンバーの明示的な定義方程式を得ることを目標とした.その準備として,K3曲面のピカール格子の計算に関するいくつかのアルゴリズムを書いた. 特に,トーラスタイプとしては存在が知られている6次曲線に,対応するノントーラスタイプのものが存在するかという問題は,アレクサンダー不変量と関連して興味深い.Phoは,もし存在するならばそのアレクサンダー不変量がどうなるかを調べた.
|