2002 Fiscal Year Annual Research Report
Β中間子稀崩壊、次世代コライダー、ニュートリノ実験における素粒子現象論の研究
Project/Area Number |
02F00304
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Research Institution | Hiroshima University |
Principal Investigator |
両角 卓也 広島大学, 大学院・理学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
XIONG Zhaohua 広島大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | B中間子稀崩壊 / ニュートリノ |
Research Abstract |
1.B中間子稀崩壊過程を計算するために必要となる光円錐波動関数を光円錐量子化法を使って求めるための準備的研究を開始した。特にQCDの光円錐量子化に関する過去の文献を調査しゼロモードの問題に注意を払っていないことがわかった。2次元、4次元のQCD場合にゼロモードを考慮してHamiltonianを構成することを念頭に研究している。 2.B中間子稀崩壊β→X_sl^+l^-を用いて新しい物理がどこまで探索できるか。将来のB中間子ファクトリーを念頭に置いた研究を開始した。 3.バリオン生成の問題に関してレプトジェネシスをとりあげ、宇宙初期で発生したレプトン数が宇宙が冷えていくに従いどのように時間発展していくかをボルツマン方程式を立てて調べている。従来の方法では全レプトン数だけを取り扱っていたがわれわれのやり方ではレプトンファミリー数(電子数ミューオン数等)の時間発展を個別に追うことが可能になった。これによってレプトジェネシスの模型のCP対称性の破れと宇宙初期に生成されるレプトンファミリー数および現在のバリオン数の関係が明らかになる。またニュートリノ振動で測るCPの破れとバリオン生成に必要なCPの被れの相関をより詳しくしらべることが可能になる。
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