2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00313
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
中村 健治 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
THOTA NARAYANA RAO 名古屋大学, 地球水循環研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | 降水システム / ウインドプロファイラー / 下層大気 / レーダ / 衛星観測 |
Research Abstract |
衛星による全球の降水観測手法の開発は世界の水循環を研究する上で重要である。近年、従来使われてきたマイクロ波放射計だけでなく、衛星搭載の降雨レーダも開発されてきている。両者ともマイクロ波による降雨観測技術であり、これらが同じプラットフォームに乗り、同じ降水システムを観測することが可能となってきている。次世代の衛星降雨観測はマルチパラメータレーダなども期待され、より高度となると予想されている。 本研究では実用的な次世代の衛星降水観測手法の開発を目指す。まずは衛星からのレーダ降水観測について、現在利用可能なデータに基づいて、その降水強度推定アルゴリズムに研究を行う。特に、雪の場合の衛星搭載2周波レーダアルゴリズムに注目する。また、静止気象衛星や地上観測データも用いた降水システムの発達状態などを考慮した推定手法の検討も行う。 今年度は研究分担者の赴任時期が遅かったこともあり,上記目的達成のための環境整備に多くの時間が費やされることとなった.具体的には衛星データ読み出しのための環境整備である。また,研究計画に記載した地上観測データの利用にあたり、沖縄本島に設置してある独立行政法人通信総合研究所沖縄亜熱帯計測技術センター所有のウィンドプロファイラレーダ利用のための打ち合わせを平成15年3月に実施し,衛星データとウインドプロファイラーデータとの関連研究に関して,具体的な指針を立てることが出来た。 また,インドにあるMSTレーダサイトのウインドプロファイラーデータに関しても共同研究が行えるように働きかけを行い,亜熱帯での大気場の状態(沖縄)とモンスーン地域熱帯(インド)の違い・及び相違点についても,観測されたデータと衛星データを組み合わせることによって,降水システムのより深い理解が可能になっていくものと思われる.
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