2002 Fiscal Year Annual Research Report
ヘテロ半導体-分子ナノ構造の創製と走査型プローブ顕微鏡を用いた構造・電子状態の解析
Project/Area Number |
02F00317
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Research Institution | Japan Advanced Institute of Science and Technology |
Principal Investigator |
富取 正彦 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ANSARI Z. M 北陸先端科学技術大学院大学, 材料科学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 走査型トンネル顕微鏡 / ヘテロ半導体 / シリコン / ゲルマニウム / 炭素 / 非接触原子間力顕微鏡 / DNA分子 |
Research Abstract |
本研究では、Si結晶面を基板として、規則的に配列したナノ構造を持つSi-Ge、Cなどの異種(へテロ)半導体膜を調製し、その構造と電子状態を走査型プローブ顕微鏡(SPM)で解析することを第一の目的とした.このヘテロ膜上に、異種半導体材料と機能分子・生体分子を規則的に配向させ、機能電子材料を創製し、電気伝導性が悪い材料でも原子スケールで観察できる非接触原子間力顕微鏡(nc-AFM、SPMの一種)を利用して、ハイブリッド材料のナノ構造を解析することを第2の目的とした.さらには、SPMの原子・分子操作機能を利用して、ナノ構造の創製・改質の技術発展を図ることが本研究の最終ターゲットである. 本年度は、上記の目的のために、既存の超高真空STM装置の改造に着手した.本装置は、1x10^<-11>Torrの真空度を持つ高性能機である.Ansari博士が着任した平成14年11月から、装置のテストをかね、動作具合に不備がある超高真空機構部分を修理した.また、大量のデータを迅速に処理できるように、STM制御系をWindows NTで動作できるように接続替えを行った.さらに、Ge、Cの蒸着源を構築し、水晶振動式膜厚計とともに本装置の装着した.本蒸着源は、Si基板上に超構造・クラスター構造を持つヘテロ半導体膜を成長させるためのものである.そのための基板となる清浄Si表面をSTMで観察し、Ansari博士のスキルアップも図った. また、本STM装置の探針部に水晶tuning forkを装着できるようにホルダーの設計を行った.この工夫により、本STM装置がnc-AFMとして動作できるようになる予定である.
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