2002 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン基板上への窒化ガリウム系四元混晶半導体の結晶成長及びその発光素子への応用
Project/Area Number |
02F00329
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Research Institution | Nagoya Institute of Technology |
Principal Investigator |
江川 孝志 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
劉 揚 名古屋工業大学, 極微構造デバイス研究センター, 外国人特別研究員
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Keywords | AlInGaN / MOCVD / フォトルミネッセンス / 四結晶X線回折 / 発光デバイス |
Research Abstract |
平成14年11月29日JSPSの特別研究員として着任して以来、4ヶ月近くになりました。この期間中にシリコン基板上への窒化ガリウム系四元混晶半導体の結晶成長およびその発光素子への応用研究に従事し、主な研究実績は次のようになっております。 まづ、有機金属気相成長(MOCVD)法を用いてサファイヤ基板上に四元混晶窒化物AlInGaNの結晶成長を行い、この結晶の評価により、Alの組成は5〜12%であり、Inの組成は1〜6%であり、PLの発光波長範囲は332〜358nmにあり、発光スペクトル半値幅は5〜6nm、四結晶X線回折(XRD)の半値幅は250-280arcsecであり、これらのデータはそれぞれGaNの発光スペクトル半値幅4.6nm、XRD半値幅210-230arcsecに非常に近いです。これは、世界でトップレベルの高品質なAlInGaNの成長に成功したことを証明しました。さらにAlInGaN四元混晶窒化半導体材料のバンドキャップおよび格子定数が選択できるので、GaNとの格子整合ができる発光デバイスの開発成功に強く期待しております。いままでに、すでに格子定数がGaNと整合できる発光波長の異なるAlInGaNの試料を作製しました。 現在、われわれは紫外線領域の発光デバイスを狙っているので、Al組成の高い結晶が必要であります。しかし、Al組成の増加と共に、材料の構造特性(XRD半値幅)が変化していないにもかかわらず、低温フォトルミネッセンスのスペクトルにAlに関係のある不純物発光ピークが現れ、その発光ピーク強度は成長温度の増加と共に著しく低下します。また、In組成の増加に従って、不純物発光ピーク強度を抑える効果があると見出しましたが、メカニズムは解明中であります。 以上の結果を論文としてまとめ、Journal of Crystal Growthに投稿中であります。また一つの論文をまとめているところであります。
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[Publications] Baijun Zhang, Takashi Egawa, Hiroyasu Ishikawa, Yang Liu, Takashi Jimbo: "High-Bright InGaN Multiple-Quantum-well Blue Light-Emitting Diodes on Si(111) Using AlN/GaN Mutilayers with a Thin AlN/AlGaN Buffer Layer"Japanese Journal of Applied Physics. 42・3A. L226-L228 (2003)