2002 Fiscal Year Annual Research Report
生体吸収性ポリマーインプラントを用いた成長因子の調節除法
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02F00345
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
亘理 文夫 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ROSCA Iosif Daniel 北海道大学, 大学院・歯学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 生分解性高分子 / 細胞毒性 / マイクロ微粒子 / ポリグリコール酸 / ポリ乳酸 / 共重合体 / ポリビニルアルコール / エマルジョン |
Research Abstract |
生分解性高分子微粒子の細胞毒性を調べるために平成14年度はエマルジョン-溶媒蒸発法による微粒子の調製を行い、マイクロ微粒子の粒度分布制御の条件を検討した。 [実験方法] 1.微粒子調製 懸濁剤としてポリビニルアルコールを溶解した脱イオン水をホモジナイザー(Heidolph DIAX900)にて激しく攪拌しておき、別に調製した生分解性高分子(グリコール酸-乳酸共重合体,50:50)/ジクロロメタン溶液をゆっくりと滴下し混合した。得られた懸濁液から溶媒を蒸発させるためマグネチックスターラーにて5-6時間攪拌し、その後、遠心機(3500rpm、10分間)にて微粒子を分離、洗浄した。作製条件として生分解性高分子濃度(0.125-1g/dl)、懸濁剤濃度(0.05-0.5%w/w)、ホモジナイザー速度(8000-24000rpm)、混合継続速度(0.5-6分)、ポリビニルアルコールの加水分解度(78-82%または86-90%)、水相:有機相比(W:0,4:1-16:1)を変化させ、種々の粒度の微粒子を調製した。 2.解析 微粒子の大きさと分布にはレーザ回折式粒度分布測定装置(島津製SALD-7000)を、形態解析には走査型電子顕微鏡(SEM:日立S-4000)を用いて解析を行った。 [実験結果] 粒度分布とSEM観察から、微粒子の大きさと分布を制御するためには高分子濃度、懸濁剤濃度、ホモジナイザー速度、混合継続速度が最も重要な因子であることが分かった。ホモジナイザー速度と懸濁剤濃度を低くし、高分子濃度を高くした状態で調製すると、微粒子は10μmと50μm付近の両方にピークを持つ分布を示した。現在、in vitro細胞毒性試験およびin vivo動物埋入試験を行い、金属(Ti、Fe)微粒子との生体反応性の違いを調べている。また細胞毒性試験と同一条件下で平均径10μmと1.5μmの微粒子を調製している。
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Research Products
(1 results)