2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00366
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Research Institution | Himeji Institute of Technology |
Principal Investigator |
寺部 茂 姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JIA Li 姫路工業大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | ミクロ液体クロマトグラフィー / シリカモノリスカラム / キャピラリー電気泳動 / 2次元分離 / 枯草菌細胞抽出液 / メタボローム / オンライン試料濃縮 / フラビン補酵素 |
Research Abstract |
本研究はメタボロームの網羅的分析のために,ミクロ液体クロマトグラフィー(μ-LC)とマルチキャピラリー電気泳動(MCE)とを組み合わせた二次元分析法の開発を目的としている。MCE装置の使用条件に制限が多いので、本年度は2段目のキャピラリー電気泳動(CE)には通常のCE装置を用いて実験を行った。試料に代謝中間体と考えられる化合物の標準試料54種の混合物を用いて条件検討を行った。1次元目のμ-LCには内径200μm,長さ25cmのオクタデシルシリル修飾(ODS)シリカモノリスカラムを用いた。溶出にはメタノール-水のグラジエント溶離を行い、溶出液2μlずつ(1分毎)分取し、溶出液を蒸発乾固し、残渣をCE分離に適した溶媒に再溶解した。分取した各成分を2次元目のCEによりそれぞれオンライン試料濃縮後分離した。μ-LCからの速い溶出成分は極性化合物なので、スタッキング法と組み合わせたキャピラリーゾーン電気泳動により、溶出の遅い成分は疎水性の強い成分なので、スウィーピングと組み合わせたミセル動電クロマトグラフィーにより分離した。μ-LCのみで全成分を分離するのは無理であるが、2次元分離法により54種の標準化合物全部が分離できた。この方法を枯草菌細胞抽出液の分離にも適用し多くの成分を分離できたが、まだ検出感度、分離能とも不十分な結果であり、さらに性能向上が必要である。一方、μ-LCにおける濃度感度向上の目的で、オンライン試料濃縮法の検討も行った。一つはグラジエント溶離法による濃縮であり、もう一つはODSシリカモノリスカラムをミクロ固相抽出に利用する方法である。試料としてフラビン補酵素であるリボフラビン、フラビンモノヌクレオチド、フラビンアデニンジヌクレオチドを用い、どちらの方法でも100倍程度の濃縮が可能であった。
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Research Products
(1 results)