2003 Fiscal Year Annual Research Report
ゼオライト合成及び形状選択的触媒反応におけるコンピュータ支援に関する研究
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02F00376
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉 義弘 岐阜大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
WAGHMODE Suresh B. 岐阜大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | 形状選択的反応 / ゼオライト / ビフェニル / エチル化反応 / ZSM-12 / 4,4'-ジエチルビフェニル / シミュレーション / リン酸アルミニウム |
Research Abstract |
ゼオライト空孔を利用する形状選択的反応における選択性制御に関する研究を行った。 ビフェニルのエチル化反応におけるゼオライト触媒の形状選択性に関する研究を行った。イソプロピル化に高い選択性を示したH-モルデナイトでは、4,4'-ジエチルビフェニル(4,4'-DEBP)は低い選択率でしか得られなかったので、水熱合成法により合成した細孔径のより小さいZSM-12の触媒機能を調べたところ、4,4'-DEBP選択率は20-30%に向上した。しかし、ポリエチル化が顕著に進行したので、外表面酸点の脱アルミニウムを行ったところ、ポリエチル化生成物は減少し、4,4'-DEBP選択率も40%近くに向上した。そこで、外表面酸点を不活性化するために、セリア及びランタンによる不活性化を行ったところ、活性は低下したが、4,4'-DEBP選択率は50-60%に向上した。 細孔内におけるDEPBP異性体の挙動をシミュレーションした。その結果、4-4'-及び3,4'-DEBPが最も小さい異性体であり、細孔内で安定であることが判明した。また、ZSM-12細孔と4,4'-DEBPが最もフィットすることから4,4'-DEBPの選択性が最も高いことが証明された。 アルカリ土類金属で置換したAlPO-5(AFI)及びAlPO-36(ATS)リン酸アルミニウム合成及び触媒機能を検討した。これらの内、マグネシウムで置換したMg-AlPO-5及びMg-AlPO-36は高い固体酸性を示したので、これらを触媒とするビフェニルのイソプロピル化を行った。両者はほぼ同等の細孔開口を有するが、直線状細孔を有するMg-AlPO-5が60-70%に達するジイソプロピルビフェニル(4,4'-DIPB)選択率を与えたのに対し、細孔内にサイドポケットを有するMg-AlPO-36では選択率が30%程度であり、細孔開口部ではなく細孔内部構造がより重要であることが判明した。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] S.B.Waghmode, S.Watanabe, Y.Kubota, Y.Sugi: "ZSM-12 zeolite catalyzed shape-selective ethylation of biphenyl to 4,4'-diethylbiphenyl"Trans.Mater.Res.Soc.. (印刷中). (2004)
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[Publications] S.K.Saha, S.B.Waghmode, Y.Kubota, Y.Sugi: "Synthesis and Characterization of alkaline earth metal substituted aluminophosphates with AFI topology"Trans.Mater.Res.Soc.. (印刷中). (2004)