2002 Fiscal Year Annual Research Report
金属ナノ粒子よりなる超薄磁気センサフィルムの合成とキャラクタリゼイション
Project/Area Number |
02F00385
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Research Institution | Tokyo University of Science, Yamaguchi |
Principal Investigator |
戸嶋 直樹 山口東京理科大学, 基礎工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
DU Xueyan 山口東京理科大学, 基礎工学部, 外国人特別研究員(客員研究員)
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Keywords | ナノ粒子 / 2元金属ナノ粒子 / 高密度記録 / 磁気記録 / ポリビニルピロリドン / PVP / FePt / CoPt |
Research Abstract |
1)安全な方法での2元金属ナノ粒子の合成 IBMは、危険な化合物である鉄カルボニルを原料として磁性のFePt2元金属ナノ粒子を合成したが、本研究ではより安全で簡単な方法での磁性2元金属ナノ粒子の合成を目指す。本年度はFeCl_2、FeSO_4、Fe(acac)_2など鉄カルボニル以外の鉄原料を用いて、還元剤にエチレングリコールまたはNaBH_4を用い、さらにポリビニルピロリドンを保護高分子安定剤に用いて、FePt2元金属ナノ粒子を合成することに成功した。さらにCoCl_2を用いて、FePtの場合と同様の方法でCoPt2元金属ナノ粒子を合成することができた。 2)2元金属ナノ粒子のキャラクタリゼイション 上記で合成したFePtおよぴCoPt2元金属ナノ粒子の粒径および粒径分布を透過型電子顕微鏡で測定すると共に、含有する元素分析で2つの元素の割合を測定した。その結果、本方法で合成した2元金属ナノ粒子は、2〜3nmの平均粒径を持ち、元素分析の結果では、FeやCoのような第4周期遷移金属のPtに対する割合が、合成の際の仕込み原料での元素の割合よりも小さいということが明らかになった。これは、第4周期遷移金属の方が白金よりも空気中の酸素などにより容易に酸化され、生成した第4周期遷移金属イオンが洗浄液により流出するためと考えられる。 3)2元金属ナノ粒子の磁気特性 井口研究室のSQUIDによる測定の結果、合成したCoPt2元金属ナノ粒子の中には、そのままで強磁性のものが見つかった。しかし、FePt2元金属ナノ粒子では、そのままでは強磁性をしめさないので、来年度は熱処理による磁化を検討する。
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Research Products
(1 results)