2003 Fiscal Year Annual Research Report
リパーゼのランダム変異による光学活性α-アシルグリセロール合成の最適化
Project/Area Number |
02F00389
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
生方 信 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BATOVSKA Daniela Ilieva 北海道大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | リパーゼ / モノアシルグリセロール |
Research Abstract |
リパーゼを触媒としたモノアシルグリセロールの合成を行った。研究の目的は、天然に豊富に存在する光学活性アシルグリセロールをリパーゼを用いて合成し、その反応条件を最適化することにあった。そこで、Candida antarctica由来のChirazyme L-2を用いてエナンチオ選択性を調べ、反応をモニターするための方法論を確立した。興味深いことに、環状の脂肪族酸無水物からはS体が得られ、芳香族酸無水物はR体を与えた。この理由を調べるために、現在、共役二重結合を有する脂肪族がR体を与えるか否かを検討中である。さらに、上記の研究と併行して、有用生理活性物質の創製研究を展開しつつある。具体的にはミコフェノール酸をリード化合物として、ヒストンデアセチラーゼ(HDAC)の阻害剤の設計と合成を行っている。現在までに、HDACの活性部位の存在するZnイオンとキレート形成が期待できるミコフェノール酸から、そのヒドロキサム酸の合成に成功している。反応条件の最適化およびミコフェノール酸を増炭した酸を出発原料としてたヒドロキサム酸の合成を検討中である。また、ビアコアを用いてミコフェノール酸ならびにその誘導体と核内受容体との相互作用の直接証明を行うべく検討を始めている。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] P.Milena: "Poplar type propolis and analysis of its biologically active components."Mitsubachi Kagaku.. 24(2). 61-66 (2003)
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[Publications] B.Daniela: "Synthesis and biological activity of steryl derivatives."Oxidation Communications. 26(3). 440-447 (2003)