2002 Fiscal Year Annual Research Report
重複したゲノム由来のcDNAクローンをマッピングする手法の開発
Project/Area Number |
02F00508
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
原田 久也 千葉大学, 園芸学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AHMED Talaat Abdel?Fattah 千葉大学, 園芸学部, 外国人特別研究員
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Keywords | ゲノムの重複 / cDNA / EST / PCR / DNA多型 / DNAマーカー / 遺伝子座特異的マーカー / 連鎖地図 |
Research Abstract |
cDNAマーカーはQTL解析、連鎖地図に基づく遺伝子の単離、シンテニー解析のために極めて重要である。特にゲノムが重複している植物種では遺伝子座特異的なcDNAマーカーが必要である。本研究ではダイズのcDNAクローンの3'部分塩基配列を用いて、遺伝子の非翻訳領域と遺伝子近傍の配列を含み、かつ遺伝子特異的なPCR産物を得る手法を開発して、PCR産物の多型を解析して連鎖地図上に位置づけることを目標とする。本年度はダイズ登熟種子に由来するcDNAクローンの3'末端部分塩基配列を決定することが目的である。 5'末端からの部分塩基配列を決定してあるダイズ登熟種子の276クローンについて、大腸菌DH10Bから抽出したプラスミドを鋳型とした。塩基配列決定のためのプライマーとして、ポリA鎖からシークエンス反応を始めるためにTの15反復の3'側に2塩基を加えた合計12種のヌクレオチドを混合したもの、またはプラスミドの部分からシークエンス反応を進めるためにM3プライマーを用いた。現在までに233クローンの3'部分塩基配列を決定した。平均の塩基数は約600であった。これらのクローンの中では、リボソームタンパク質、電子伝達系に関するタンパク質、貯蔵タンパク質、proteinase inhibitorをコードするものが多かった。 来年度は3'翻訳領域と非翻訳領域を含むPCR産物を得るか、または平滑末端制限酵素により、ゲノムDNAを断片化した後、アダプターを結合して、遺伝子特異的プライマーとアダプタープライマーを用いたPCR産物を得る。次にこのPCR産物の多型をCAPS法、SSCP法、直接塩基配列決定法等により解析する。
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