2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00547
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
山本 正幸 東京大学, 大学院・理学系研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
唐 仙英(TANG Xianying) 東京大学, 大学院・理学系研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 減数分裂 / 分裂酵母 / 還元分裂 / RNA結合タンパク質 / 遺伝子破壊 / 酵母ツーハイブリッド法 / オートファジー |
Research Abstract |
減数分裂は、第一分裂と第二分裂の連続した核分裂からなり、第一分裂は相同染色体を分離して染色体数を半減させる特別な分裂(還元分裂)であって、有性生殖を可能にしている重要な仕組みである。本研究では、分子レベルでの減数分裂研究が最も進んでいる生物のひとつである分裂酵母を研究対象とし、分裂酵母における減数分裂のマスター制御因子であるRNA結合タンパク質Mei2pが還元的核分裂の誘導にどのように関わっているかを追究している。研究代表者のグループでは、還元分裂時に生体内でMei2pと結合して働いているタンパク質因子の候補として、酵母ツーハイブリッド法により30近くの遺伝子を単離していたが、本研究では、それらの個々について遺伝子破壊を行ってもたらされる表現型を検討した。その結果、細胞が致死性を示してしまうものや特に明白な表現型を示さないものが多数を占めたが、3種類の遺伝子は減数分裂に関係した興味深い表現型を示すことが分かった。これらはこれまで分裂酵母での機能が詳しく解析されていないものであり、なかでもその一つは、オートファジー(自食作用)に関係することが知られている出芽酵母遺伝子のホモログであった。この遺伝子につき、既知の減数分裂関連遺伝子との遺伝的相互作用を調べ、またそれらの遺伝子の発現に対する影響などを調べることを行なって、減数分裂過程のどの段階でこの遺伝子が作用しているものであるかを絞り込んでいる。
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