2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F00651
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
庄子 哲雄 東北大学, 大学院・工学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
PENG Qunjia 東北大学, 大学院・工学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | 182合金 / 応力腐食割れ / 沸騰水型原子炉 / 加圧水型原子炉 / 樹枝状結晶粒界 / オージェ分光法 / 荷重モード / き裂進展速度 |
Research Abstract |
プラントの寿命予測や管理において、182合金で溶接されたニッケル合金の高温水中での樹枝状結晶粒界型応力腐食割れが大きな問題となっている。そのため、樹枝状粒界における組成や構造と応力腐食割れの関係など、そのメカニズムを明らかにすることが特に重要である。そこで、 1,オージェ電子分光法を用いて、182合金の樹枝状結晶粒界面の化学組成分析を行った。その結果、182合金の樹枝状結晶粒界小面、及び粒内割れ表面の大部分でクロム量が減少し、リンが樹枝状粒界上に広く分布していることがわかった。しかし、樹枝状結晶粒界でのクロムの分布は不均一であり、なかにはクロム量が増加したサイトもあった。リンの増加とクロムの減少を示す層の厚さは約10nmだった。この樹枝状結晶粒界におけるクロムの枯渇現象が、182合金の樹枝状結晶粒界型応力腐食割れに対する高い感受性の要因の一つであると思われる。また、樹枝状結晶粒界型応力腐食割れの成長が一様ではない理由として、樹枝状粒界におけるクロム分布の不均一性が考えられる。リンの効果についても現在検討中である。 2,模擬沸騰水型原子炉環境下における182合金の応力腐食割れに関して、荷重モードの効果について検討した。厚さ1インチのコンパクト試験片を使用し、三角波荷重、台形波荷重、一定荷重、及び一定負荷荷重について試験を行った。き裂の進展量に関しては、交流電位差法によって測定した。各荷重モードにおいて、き裂進展速度の評価を行った。
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Research Products
(2 results)
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[Publications] Zhanpeng LU, Qunjia PENG, Tetsuo SHOJI: "Crack Growth Rate of Grain Boundary Model Alloy in PWR Primary Water"2002' ICG-EAC-A meeting, July25-26, 2002, Sendai, Japan. 175-184 (2002)
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[Publications] Zhanpeng LU, Qunjia PENG, Tetsuo SHOJI: "Review on Low Temperature Crack Propagation of Alloy 690"2002' ICG-EAC-A meeting, July25-26, 2002, Sendai, Japan. 203-210 (2002)