2002 Fiscal Year Annual Research Report
高配向性カーボンナノチューブのパターニングを用いた電界放出素子およびバイオチップの開発
Project/Area Number |
02F00668
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
大泊 巌 早稲田大学, 理工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ZHONG G. 早稲田大学, 理工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | カーボンナノチューブ / プラズマCVD / 選択成長 / イオン注入 / リモートプラズマ / 大面積 / ナノチューブ回路 |
Research Abstract |
カーボンナノチューブは次世代フィールドエミッションディスプレイや並列電子線リソグラフィー用電子銃材料として期待されている。現在、ナノチューブの大面積形成手法や、選択成長手法について国内外で活発な研究が行われている。 代表者および研究分担者はカーボンナノチューブおよびカーボンナノファイバーをSi上へマイクロ波プラズマCVD法により合成した。カーボンナノチューブは鉄およびニッケル薄膜(0.5-5nm厚)を触媒とし、アンテナ先端放電型プラズマCVDの遠隔プラズマにより合成した。このプラズマCVD法はプラズマの発生が基板位置と独立に形成することができ、さらにアンテナの拡張により大面積化が可能となる。 最も効果的な基板位置は、アンテナ位置から100-150mm離れた位置であった。この位置は、プラズマ球から5mm程度に離れた位置である。この手法を用いることにより、これまでのCVD合成法の問題点であった、プラズマ位置が基板直近に固定されてしまうと言う問題点を克服し、プラズマ位置より離れた場所でカーボンナノチューブを合成できる。これにより、均一かつ大面積なカーボンナノチューブの合成が可能となった。カーボンナノチューブは負バイアス印加せずに配向成長可能である。さらに、EBリソグラフィー法によるSiナノピッチへの選択成長や、SiにNiを選択イオン注入した箇所でのカーボンナノチューブの合成に成功している。これらの結果はフィールドエミッションデバイスやナノチューブ回路のナノサイズ応用への重要な技術である。
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