2003 Fiscal Year Annual Research Report
センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides (Munro) Hack.) の飼料資源としての評価
Project/Area Number |
02F00720
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Research Institution | University of Miyazaki |
Principal Investigator |
平田 昌彦 宮崎大学, 農学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
ISLAM MD. Anowarul 宮崎大学, 農学部, 外国人特別研究員
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Keywords | センチピードグラス / 飼料資源 |
Research Abstract |
センチピードグラス(Eremochloa ophiuroides (Munro) Hack.)の飼料資源としての価値を,生産性,利用性,永続性などの点から評価するために,以下の実験などを実施した。 1.センチピードグラス品種・系統の増殖 前年度に入手したセンチピードグラスの品種(「Common」と「TifBlair」)と系統(「Grif12620」,「Grif12621」,「PI452430」(以上,中国起源),「PI 414363」(香港起源))を以下の評価実験用に増殖した。 2.植物特性の評価実験 センチピードグラスの葉と分げつの動態の窒素施肥量と季節に対する反応特性を,バヒアグラスと比較することにより明らかにしようとした小芝地スケールでの実験では,(1)センチピードグラスは分枝能力に優れること,(2)この原因は出葉速度が高いためではなく,腋芽が分げつに発達する率が高いためであることが明らかになった。放牧草地スケールでの評価では,センチピードグラスは,(1)放牧牛による利用性が高いこと,(2)緑葉→枯死葉→リターの移行が速いために土壌肥沃化能力が高いこと,(3)緑葉→枯死葉の移行が速い割には出葉速度が高くないことから,分げつ当りの緑葉数は少ないが,分げつ密度が高いために,単位土地面積当りの葉量や葉面積を高く維持できることが明らかになった。センチピードグラスの品種・系統(上記2品種・4系統),移植栄養体の種類(ほふく枝先端部,先端部に続く部分,株状基部)および窒素施肥量(早春に施用予定)が移植栄養体の定着と冬季〜春季の生育特性に及ぼす影響について明らかにしようとしたポット実験では,今年度の主要結果として,移植栄養体の定着率は株状基部で最大であることが明らかになった。
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