2002 Fiscal Year Annual Research Report
スピン再配向遷移を利用する磁歪駆動マイクロアクチュエータ
Project/Area Number |
02F00808
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
藤田 博之 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
TIERCELIN Nicolas 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | マイクロアクチュエータ / マイクロマシニング / 磁気駆動 / 磁歪材料 / 2次元スキャナ |
Research Abstract |
本研究の目的は駆動用として磁歪材料や強磁性材料の薄膜を用いたマイクロアクチュエータの研究開発を行うことである。マイクロマシニングで加工したシリコンの微細構造に磁歪材料や強磁性材料膜を付加して、アクチュエータ構造とする。外部から磁場を印可することで駆動力を発生し、アクチュエータを動かす。磁気的異方性を持つ材料を使ったり微細構造の形状を工夫すると、一方向の交番磁場を印可しただけで、アクチュエータに曲げと捻れの2方向の動きをさせられる。このような2次元チュエータの設計と製作、動作特性評価と解析を行った。また、マイクロミラーを2方向に振動させ、2次元光スキャナとして用いるなどの応用も研究した。 本年度の研究成果は次の通りである。 1.2次元磁気駆動アクチュエータの設計 磁気駆動アクチュエータの数学モデルを用い、2次元動作に要求される特性を満足するデバイスを設計した。また微小な交流磁場の印加で大きな磁気歪効果を得られるスピン再配向遷移を、アクチュエータとして有効に用いる磁気設計も検討した。 2.2次元磁気駆動アクチュエータの試作と評価 上記で設計した形状をシリコンマイクロマシニングで実現し、それに磁性材料の薄膜を付加した試料を作製した。外部から磁場を印加し、動作特性を評価した。更に設計と材料を改善するための基礎データを得ることができた。
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