2004 Fiscal Year Annual Research Report
GPS,CHAMPおよびGRACE衛星データによる地球環境モニタリング
Project/Area Number |
02F02054
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
福田 洋一 京都大学, 大学院・理学研究科, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
AWANGE Joseph Langat 京都大学, 大学院・理学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | GPS掩蔽法 / 衛星重力ミッション / CHAMP / GRACE / 非線形問題 / 地球環境 |
Research Abstract |
本研究課題の目的は、GPS掩蔽法、衛星重力ミッションなどの新しい衛星観測手法の実証ならびに応用研究を目的とし、特に、GPSとCHAMPならびにGRACEのデータを用い、測地学的な立場からの地球環境モニタリング手法を開発することにある。このため、本研究では、まず、現状のGPS掩蔽観測における問題点の洗い出しを行うため、文献調査等を実施した。その結果、現在GPS掩蔽法で用いられている慣用的なアルゴリズムについて、測地学的な見地からの見直しならびに検証が必要なことが判明し、GPS掩蔽データから大気profileを求めるに際し、従来の方法とは独立な手法の開発を行うとともに、その手法を用いたデータ解析を実施した。 この種の問題は、数学的には典型的な非線形問題であり、今回は代数的アプローチによる直接的な解法が有効であることが判明したため、その具体的な処理アルゴリズムを開発し、この方法がGPS掩蔽法による測距の問題に適用可能であることを示した。また、同様の手法を、大気の成層圏温度構造や水蒸気分布等により直接的に関係する屈折率の推定問題に拡張した。 衛星観測手法のもう一つの課題である衛星重力ミッションについては、当初、2002年3月に打ち上げられたGRACEのデータを利用した解析を実施する予定であったが、GRACEデータの配布が大幅に遅れたため、本研究期間中には、実データを用いた解析にはいたらなかった。しかしながら、大気、海洋変動の影響など、衛星重力データ解析についての基礎的な研究を実施した。
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Research Products
(3 results)