2004 Fiscal Year Annual Research Report
リパーゼのランダム変異による光学活性α-アシルグリセロール合成の最適化
Project/Area Number |
02F02389
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
生方 信 北海道大学, 大学院・農学研究科, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
BATOVSKA Daniela Ilieva 北海道大学, 大学院・農学研究科, 外国人特別研究員
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Keywords | リパーゼ / Chirazyme L-2 / 光延法 |
Research Abstract |
1.光学活性α-アシルグリセロールの最適化:C.antarctica由来のリパーゼ(Chirazyme L-2)を触媒として、グリセロールと脂肪族系並びに芳香族系の酸無水物とのエステル化反応を行い、手光学活性モノアシルグリセロールの合成を行った。興味深いことに、芳香族系酸無水物であればR体のモノアシルグリセロールを与え、共役二重結合が存在しても脂肪族系酸無水物であればS体かラセミ体のモノアシルグリセロールを与えた。このことは、R体アシルグリセロール選択性の獲得に於いて、芳香環と酵素活性中心に於ける特定のアミノ酸とのOH-πあるいはCH-π相互作用が存在することを示唆している。 2.光延法を利用したフェニルプロパノイドモノアシルグリセロールの合成:抗酸化活性が期待され、化粧品分野において使用が期待されるフェニルプロパノイドモノアシルグリセロール誘導体を合成した、即ちR, S-ソルケタールとフェノール性水酸基を有する有機酸(cinnamic, ferulic, p-coumaric, caffeic acid)との、光延法による縮合を検討し、短段階高収率でフェニルプロパノイドモノアシルグリセロールの合成に成功した。 3.ミコフェノール酸のヒストンデアセチラーゼ阻害剤への変換:脂肪細胞分化誘導阻害物質として研究室で見いだされたミコフェノール酸から、ヒストンデアセチラーゼ阻害剤をデザイン合成して、これに成功した。
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Research Products
(1 results)