2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F02754
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Research Institution | Gifu University |
Principal Investigator |
杉 義弘 岐阜大学, 工学部, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JANA Horniakova 岐阜大学, 工学部, 外国人特別研究員
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Keywords | メソポーラスシリカ / 遷移金属 / ヘック反応 / キノリンイミン配位子 / キノリンイミン-遷移金属錯体 / ヒドロアミノ化 / ゼオライト / N-フェニル-β-アラニン |
Research Abstract |
2002年10月21日から2004年10月15日まで外国人特別研究員として当研究室に在籍し、ミクロポーラス材料の合成及び触媒反応への応用に関する研究を従事してきた。以下滞在中に行った研究概要を記す。 1)有機合成において非常に重要な反応であるヘック反応用のパラジウム錯体をメソポーラスシリカに固定化する研究を行った。配位子として空気中に安定な窒素錯体を設計し、それらの合成を行うと共に、その錯体のキャラクタリゼーションを行った。反応は、常圧下、窒素気流中で行い、非常に高活性な触媒であることを見いだした。また、金属担持触媒との比較を行い、反応中、触媒の溶解は非常に少なく、繰り返し使用が可能であることを見いだした。 2)上記反応には、パラジウム錯体の活性が最も高いことが知られている。本研究では、パラジウム以外の金属錯体の活性を検討し、Ru, Ptがパラジウムに匹敵する活性を有することを見いだした。 3)有機合成化学上重要な反応の一つであるアミンとオレフィンのヒドロアミノ化における触媒研究を行った。反応は従来金属錯体が使用されてきたが、本研究では本反応を酸塩基反応の観点からとらえゼオライトの触媒活性を検討した。アニリンとアクリル酸メチルの反応を取り上げ、触媒活性に及ぼす生成物の構造、ゼオライトの種類、基質構造等の検討を行った。その結果、BEA及びFAU等の3次元構造を有するゼオライトが高い活性を示し、高収率でN-フェニル-β-アラニンメチルエステル及び少量のN-フェニル-ビス(β-アラニンメチルエステル)が生成した。
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Research Products
(4 results)