2004 Fiscal Year Annual Research Report
シリコン量子ドット中のクローンブロッケードを利用したメモリデバイスの研究
Project/Area Number |
02F02810
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
平本 俊郎 東京大学, 生産技術研究所, 教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
JURIEN Brault 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | 半導体 / シリコン量子ドット / 浮遊ゲートメモリ / 減圧CVD / ナノテクノロジー / ナノデバイス / クーロンブロッケード / MOSFET |
Research Abstract |
本研究の目的は,次世代の不揮発性メモリとして期待されているシリコン微結晶(量子ドット)を用いたメモリの性能を向上させることである.そのために,メモリを構成するトランジスタのチャネル構造をナノスケールに微細化する方法を提案し,実験によりメモリ特性向上を実証する研究を行った.本メモリデバイスでは、通常のMOSトランジスタ構造のゲート絶縁膜中にシリコンドット(微結晶)が埋め込まれた構造を有する.ゲート電極に電圧を印加するとシリコン量子ドットに電子が注入され、シリコンドットがメモリの記憶ノードとして働く。極めてチャネル幅の細いナノスケールMOSFETに本メモリ構造を適用し、そのサイズ依存性を詳細に評価した結果、チャネル幅が細い場合だけでなく,ゲート長が短い場合もメモリの特性が向上することから、本メモリ構造は良好なスケーラビリティを有するという極めて重要な結論を得た。また、チャネル幅が5nm以下という極めて細いシリコン微結晶メモリでは、データの保持時間が極めて長くなることを実験的に示した。この結果は、チャネル中のキャリアの量子閉じ込め効果により説明できる。以上の結果から、ナノスケールのチャネルを有するシリコン微結晶メモリは、将来の不揮発性メモリとして有望なメモリ構造であることを明らかにした。
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Research Products
(1 results)