2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F02811
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
野地 博行 東京大学, 生産技術研究所, 助教授
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GUILLAUME TRESSET 東京大学, 生産技術研究所, 外国人特別研究員
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Keywords | シリコンマイクロマシニング / ナノプローブ / MEMS / 電子線直接描画 / リポソーム |
Research Abstract |
昨年度までは,ナノ電極におけるナノ構造の抽出法を検討した.RIE (Reactive Ion Etching)法などのドライエッチングによって構造を抽出する方法を検討した.材料として用いるのは,シリコンの単結晶基板または,SOI (Silicon on Insulator)基板である.これに電子線または、UVレーザに感光するレジストを塗布し,直接描画によりパターニングを試みた.露光出力や注入時間,フォーカスなどを変化させることによって,精密なパターンが得られる条件を検討した.その結果,電子線直接描画法を用いたものでは,約100nm程度のパターン,UVレーザ描画装置を用いた方法では,約700nm程度の描画が可能であることがわかった.これらの研究を通じて,シリコンマイクロマシンニングの初心者であった本研究員は,独自にマイクロマシンのプロセスを考案できるほど専門的な技術と知識を習得したといえる.最近彼の考案したプロセスは,ガラスとシリコンを結合させ,これにDRIEを施すことによって,高アスペクトのシリコン電極を容易に形成できるものである.これらの技術は,神経インターフェースのみならず,他の生化学的なバイオ実験への応用も可能であり,さらに本年度では,それらの可能性について検討を進めた.具体的には,細胞を模擬したリポソームと呼ばれる脂質膜二重層で形成された球状の膜構造中に、DNAやナノ粒子を閉じ込め、誘電泳動や電気浸透流法などを利用して、マイクロチップ上で膜構造体をハンドリングしたり融合したりすることが可能なデバイスを実現した.これらの成果は,本研究分野でもっとも権威のある学会であるMEMSやuTAS国際会議にて口頭発表に選出されるなどの高い評価を得た。さらに、原著論文(Biomedical MicrodevicesやAnalytical Chemistry(in press))などでも公表することになった。
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Research Products
(1 results)