2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02F02816
|
Research Institution | High Energy Accelerator Research Organization |
Principal Investigator |
高崎 史彦 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 教授
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
GERSHON Timothy John 高エネルギー加速器研究機構, 素粒子原子核研究所, 外国人特別研究員
|
Keywords | B中間子 / ρ^0中間子 / π^0中間子 |
Research Abstract |
現在、高エネルギー加速器研究機構においてはB-ファクトリー加速器、KEB、とBelle実験装置が順調に稼動し、このタイプの電子・陽電子ビーム衝突型加速器としては世界最高の性能を実現している。これに伴い、Belle実験はこれまでに最大のB中間子崩壊のデータを収集した。現在、このデータの解析を精力的に行い、多くの学術論文として発表してきた。 ところで、B中間子の基本的性質は素粒子の標準理論で記述されると考えられており、従って、B中間子の崩壊の研究は素粒子の研究にとって重要な位置を占める。標準理論によれば、B中間子を構成するクオークの反応のありかたは、クオーク間の遷移振幅で記述されるが、この振幅の間にはユニタリー性が成り立ち、それは振幅間のユニタリー三角形として表せる。Belle実験では、このパラメターのパラメターいくつかの観測に成功している。 Belle実験では既に3つのユニタリー三角形の角度のうち2つを観測しているが、Gershon氏はのこる一つの角度の観測を世界に先駆けて行うことを目指している。このうち、中性B中間子がρ^0中間子とπ^0中間子に壊れる反応はこの研究にとって重要なものであるが、反応確率が小さく、バックグラウンドとの分離が容易でない。Gershon氏は、独創的な的な優れたバックグラウンド軽減のための解析手法を見出し、この測定を行った。結果はPhysical Review Letterに発表された。
|
Research Products
(2 results)