2002 Fiscal Year Annual Research Report
1960年代におけるヨーロッパ国際政治構造の変容:欧州統合と独仏関係の観点から
Project/Area Number |
02J00454
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
川嶋 周一 北海道大学, 大学院・法学研究科, 特別研究員DC2
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Keywords | 欧州統合 / 大西洋同盟 / 独仏関係 / ドゴール / アデナウアー / ドイツ・フランス・アメリカ / 冷戦史 / 国際関係史 |
Research Abstract |
本年度の研究実績に関しては、二年間の研究成果として構想される博士論文執筆の為の基礎的研究なものとなった。雑誌論文に関しては、以前より継続して行っていたフランス、ドイツにおけるアーカイブワークの成果に基づき、フランス語で論文を執筆し、『北大法学論集』に投稿した。本論文は1963年から1964年末までの西ドイツのヨーロッパ政策をフランスとの関係を焦点として分析したものである。本論文の様に、1960年代のヨーロッパ国際関係をアーカイブ史料に基づいて再構成する歴史的研究は欧米においても着手され始めた領域であったが、その状況はこの二年ほども変化がない。その大きな理由としては、アーカイブワークに基づく歴史研究は、成果を上げるのに時間を要することにある。本年度の研究実績は『北大法学論集』に発表した同論文のみであるが、本年度に於いて必要なアーカイブワークの三分の二が既に終了しているので、来年度の研究の最終年度においては当初計画していた研究成果が十分期待できると予想される。 本論文は博士論文の導入部にあたり、かつ仏・独学界においても目立った先行研究のない領域に切り込んだと言える。またこの論文はフランス語で執筆したが、これは研究代表者が知己を得た仏外交史の権威、ストゥ教授(パリ第四大学)からコメントを貰うために行ったものである。本論文に対するストゥ教授の評価は高く、本研究が仏・独の研究水準と比べても十分追いついていると考えられる。
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Research Products
(1 results)