2002 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J00587
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Research Institution | Hokkaido University |
Principal Investigator |
広瀬 龍介 北海道大学, 大学院・工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 強磁性微粒子 / イオンシャドー法 / トンネル伝導 |
Research Abstract |
本研究では配置制御された強磁性微粒子を作製し、微粒子間の電気伝導等の基本特性を評価することを目的とした。本年度は微粒子形成に必要であるTEMホールダの作製と探針を効率よく作製することを目的とし、以下の2つの研究を行った。 1.微粒子形成用TEMホールダは、状況に応じ改良でき汎用性を持たせるために自作した。探針は電極、微粒子形成用に二本搭載でき、探針基板間へのパルス電圧印加が可能となった。粗動機構は三軸駆動が可能となり、駆動範囲が10mm、0.2mm、0.2mmであった。微動機構はチューブ型ピエゾ素子により行い、駆動範囲は3μm、40μm、40μmあり、nm精度での駆動が可能となった。粗動機構による機械的な遊びや、ドリフトがあるものの、基本的には任意の基板位置へのアプローチが実現できた。 2.探針はイオンシャドー法(探針材にマスク材を付着しスパッタする)により作製した。効率良く探針を作製するために、イオンシャドー法により得られる針形状について調べた。その結果、探針の長さはイオンビーム入射角度が40〜50°での探針材のスパッタ速度に、開き角については60〜80°でのスパッタ速度に依存することがわかった。このことを、応用物理学会、精密工学会にて口頭発表した。 今後は上述の探針とTEMホールダを使用し、微粒子形成プロセスの確立、そして微粒子間の電気伝導測定等を行う予定である。
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