2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J00598
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
本間 健 東京大学, 大学院・工学系研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | 触覚ディスプレイ / 伝達情報量 / 圧電素子 / 聴覚障害 / 感覚代行 / タクタイルエイド / 視覚障害 / バーチャルリアリティ |
Research Abstract |
本年度の研究では,昨年度の成果を受けて,「多様な触感覚を提示できる触覚ディスプレイの開発」という観点と,「指先触覚へ情報を伝達するシステムの基礎となる触覚認知特性の収集」という観点から,研究を行った.具体的には,以下のことを行った. 第一に,昨年度の成果である圧電アクチュエータ・指先皮膚系のシミュレーションモデルを使用し,多様な触感覚を提示できる触覚ディスプレイのための小型圧電アクチュエータを製作した.また,製作したアクチュエータを使って,実際に指先皮膚に振動刺激を与える実験を行い,その性能評価を行った.その結果,触覚可知周波数域である0〜数百Hzにおいて,平坦な周波数特性を持ち,指先皮膚に対して多様な触覚刺激波形を提示できる小型の圧電アクチュエータが製作できたことが確かめられた. 第二に,指先皮膚に対してどの程度の量の情報が伝えられるかを検討するため,指先大の触覚ディスプレイを用いて,指先を一方向になぞるようなスイープ刺激を提示した場合の認知特性を実験により調べた.その結果,指先をなぞるスイープ刺激の速度に対する弁別能力は,スイープ刺激距離を一定にした場合の方が,スイープ刺激時間を一定にした場合より高いことが分かった.また,もっとも弁別能力が高い条件では,速度弁別のウェーバー比は0.2〜0.4の範囲であった.このことから,スイープ速度を使って情報伝達を行う際に,どのようにスイープ速度の値を設定したらよいか,また,どの程度の量の情報伝達が可能かを知ることができた.
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Research Products
(2 results)