2003 Fiscal Year Annual Research Report
能・狂言の諸作品及び間狂言の成立に関する考察-他の文学作品も含む影響関係を中心に-
Project/Area Number |
02J00784
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
川島 朋子 京都大学, 文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 能 / 狂言 / 平家物語 / わらんべ草 / 昔語 / 在原業平 |
Research Abstract |
平成15年5月31日.京都・春秋座における舞台『源平の風』の脚本を担当した。能<屋島><景清>,狂言「那須」と『平家物語』諸本,琵琶の詞章を用いて屋島の合戦を描く台本として構成し,能楽師,狂言師,日本舞踊家,琵琶奏者によって上演された。『平家物語』諸本を検討した成果を生かすことができた。 六麓会六月例会(平成15年6月8日.於神戸市勤労会館)では「明治期の日記に見える能関係記事をめぐって」と題した発表を行った。明治後期における京都の商人の日記から能楽に関する記事を拾い,当時の京都における能楽界の様子を検証した。今後日記を全て読み進めた後に改めてまとめるつもりである。同二月例会(平成16年2月15日)では「『わらんべ草』諸本について」と題し,大蔵虎明による著書『昔語』『狂言昔語抄』『わらんべ草』諸本について調査結果をまとめて発表した。今後も『わらんべ草』に関する研究を続けるつもりである。 また,京都大学に所蔵される能・狂言関係の文献を全て調査した。そのうちで能楽研究に有用なものを今後翻刻・解題を付して刊行する予定である。 京都観世会館月刊『能』平成16年4月号(3月20日刊)に掲載された「業平像が生んだ物名」では,能における業平の装束について,歌仙絵との関係などを述べた。業平の能の装束について書ききれなかったことについては改めて成稿するつもりである。
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Research Products
(1 results)