2003 Fiscal Year Annual Research Report
碑刻史料を主な材料とする中国元代の文化政策の総合的研究
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02J00804
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
櫻井 智美 京都大学, 大学院・文学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 碑刻 / 拓本 / 石刻 / 元代 / モンゴル / 文化政策 |
Research Abstract |
本年度は国内所蔵碑刻史料の調査、及び中国でここ数年間おびただしい数出版されている石刻関係著作の整理を行った。まず、『東洋文庫所蔵中国石刻拓本目録』に基づき、現地で実際に拓本を1つ1つ調査した。中国元代関係の拓本の約半数が、既出版拓本集には掲載されていないこと、そして、特定地域にかかわる拓本がまとまって保存されていること、また、一部の拓本は拓本招来者や過去の研究者によるメモが附されていることがわかった。それらの史料は、移録・校注を手始めに、今後本格的な成果発表が必要であると考えるられ、すでに地方志との対校を始めており、その中間成果として、いくつかの拓本については、モンゴル時代史研究者の意見を聞いている。 一方、既出版史料の整理については、材料収集をほぼ終え、順次データベースを構築中である。中間成果は専門研究者に提供した。中国において石刻関連分野への注目が高まる中、様々な形態での出版が加速すると思われるので、既存データベースを基礎として、整理を続けていくことが必要である。手元にある材料の入力が終わった時点で、何らかのかたちで公開することを考えている。同時に、1980年代後半分まで整理が終わって公刊されている『中國新出石刻關係資料目録』についても、その続編の作成を始めた。数年分が終わるごとに公刊を進める目処が立った。 成果発表としては、「元代科挙試験持込許可書をめぐって-『文場備用排宇礼部韻註』を中心に」並びに「『文場備用排字禮部韻註』淺析」を公刊した。昨年の学会で発表した元代の教育・文化と政治の両方にかかわる「『禮部韻略』與元代科舉」というテーマについて、さらに深く追究したものである。「近年來日本的元史研究-以"文化政策"爲中心」では、時代認識や研究方法のズレが大きい日中学界の溝を埋めるべく、日本の文化政策研究について、詳細な紹介を行った。
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Research Products
(3 results)
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[Publications] 櫻井 智美: "元代科挙受験持込許可書をめぐって-『文場備用排字禮部韻註』を中心に"京都大学人文科学研究所共同研究班報告論文集中国近世社会の秩序形成(岩井茂樹編). 1-22 (2004)
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[Publications] 櫻井 智美: "≪文場備用排字禮部韻註≫浅析"21世紀COEプログラム グローバル化時代の多元的人文学の拠点形成 第2回報告書(紀平英作編). (2004)
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[Publications] 櫻井 智美: "近年来日本的元史研究-以"文化政策"為中心"中国史研究動態. (2004)