2002 Fiscal Year Annual Research Report
計算機上における社会的活動のデータベース化とその教育システムへの応用
Project/Area Number |
02J01256
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
岡田 顕 京都大学, 情報学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | データベース / 活動記録 / Action History / 教育システム / 大学教育支援 / 高校教育支援 / ビデオデータベース / 情報可視化 |
Research Abstract |
本研究では、システム上で行われる多様な活動を適切な形で記録し、それを様々な目的のために再利用できるようなデータベースの実現を目的としている。本年度はこのために以下の二項目について重点的に研究を行った。 (1)活動記録のためのデータモデル構築 (2)応用分野を教育に定めた上でのアプリケーション開発と、その教育現場における評価 (1)については、様々な活動を表現するためには4W1H(いつどこで誰が何をどのように行ったか)の情報が必要であることをまず導き出した。そして、木構造を用いてそれを関係DBおよびXML上で表現可能なAction Historyモデルを開発した。これを利用することで、情報を失わずにシステム上での活動を記録することができる。 次に(2)について、以下の二つの事例における評価実験を行った。 (a)大学における講義ビデオデータベースシステム (b)高校数学における自習のためのWeb学習システム (a)はビデオのみでなく、学生の取ったノートやコミュニケーションなどの記録を全て統合し、それらを連携させて学習を支援する機能が特徴である。(b)については、学習履歴としてシステムに対する操作を全て記録し、さらにそれを可視化により分析して授業改善を行うための機能が特徴である。なお、これらの活動記録のためのデータベースには共にAction Historyモデルを採用している。 評価実験はどちらの例でも、特徴的な機能を実際の授業で利用する形で行われた。結果、教育システムにおいては教師の要求が多様であり、それらに応えるために全活動に関する情報を記録し後から必要な情報のみ再利用するシステムの概念は有用なことが示された。逆に、このような記録をどのように教育で用いれば有用であるか、情報蓄積・共有のためのフレームワーク構築が重要でありそれらが今後の課題であることが判明した。
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Research Products
(4 results)
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[Publications] Akira Okada, Yahiko Kambayashi: "A Web-based Lecture Video Database System with Flexible Indexing Method Using Action Logs"Advances in Web-based Learning : Proceedings of 1st International Conference on Web-based Learning, LNCS, Springer. 2436. 313-324 (2002)
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[Publications] Chisa Sumitomo, Akira Okada, Yahiko Kambayashi: "Design and Evaluation of Lecture Support Functions for Question Databases"Advances in Web-based Learning : Proceedings of 1st International Conference on Web-based Learning, LNCS, Springer. 2436. 351-362 (2002)
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[Publications] 藤岡健史, 荻野哲男, 岡田顕, 上林弥彦: "高等学校数学での実践的ウェブ利用の試み"情報教育シンポジウム論文集,IPSJ Symposium Series. 2002. 61-68 (2002)
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[Publications] 藤岡健史, 荻野哲男, 岡田顕, 上林弥彦: "高等数学教育でのウェブベース学習実践とその評価"第1回情報科学技術フォーラムITレターズ. 1. 235-236 (2002)