2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J01332
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Research Institution | Kyoto University |
Principal Investigator |
井上 雅照 京都大学, 大学院・理学研究科, 特別研究員(DC2)
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Keywords | Steenrod代数 / Steinberg表現 / 形式群 |
Research Abstract |
今までとはまったく異なる方法でH_*Hの構造を決定した。ただしHはmod 2 Eilenberg-MacLaneスペクトラムとする。歴史的には、双対,Steenrod代数A_*とH_*HのHopf代数同型がMilnor, Adem, Serreらの仕事によって示された。一方、加法形式群の厳密自己同型群があってこれはZ/2-代数上のアフィン群スキームとなり、これを表現するHopf代数をT_*と置く。形を見ればわかるように、T_*とA_*はHopf代数として同型である。この同型の存在は知られていたが、あくまで形が同じというだけで自然にこの2つは関係付けられてはいなかった。今回の結果はT_*とH_*Hをmultiplicative operationという概念を導入することによって自然に関係付けることができ、H_*HのHopf代数構造をA_*を使わずに決定することに成功した。特にAdem関係式を使っていないのは注目すべき点である。 また、以前にSteinberg和M(n)のコホモロジーのSteenrod代数上の加群としての極小生成元を決定した。このことはM(n)のホモロジーのprimitiveな元の決定と同値である。M(n)のstable Hurewicz写像θ:π^S_*(M(n))→H_*(M(n))のImageはprimitiveな元になる事が知られているので、既にある程度Imageは絞られる。今までの研究により更に決定できて、Brown-PetersonホモロジーBP_*(M(n))を使うことにより*≠(p-1)(p^<k_1>+【triple bond】+p^<k_<n-1>>+1)-n(k_1>【triple bond】>k_<n-1>>1)では0になることがわかった。残りの部分は現在研究中である。
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