2004 Fiscal Year Annual Research Report
HETE, RIBOTSを用いたガンマ線バーストの即時多波長観測
Project/Area Number |
02J02172
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Research Institution | Tokyo Institute of Technology |
Principal Investigator |
浦田 裕次 東京工業大学, 大学院・理工学研究科, 特別研究員(DC1)
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Keywords | ガンマ線バースト / 地上可視光観測 / 東アジア協力 |
Research Abstract |
RIBOTSでの経験を活かして、HETE-2の視野全体を常に監視する望遠鏡(WIDGET)の開発を行なった。この望遠鏡は、GRBと同時、もしくは、それに先行する可視光閃光を観測できる、画期的なシステムである。現在は理研キャンパスで調整を行い、2004年6月に山梨県明野に移設し本格的な運用を開始している。また、私が中心となって台湾・国立中央大学および中国・北京天文台の3ヶ国の研究機関と共同で早期残光の可視光・近赤外線での測光と分光追跡ネットワークを築いた。HETE-2打ち上げ直後の2001年初頭には、東アジア地域におけるGRB追跡ネットワークはほぼ皆無であったが、この空白を埋めることに成功した。このネットワークを用いて、2つの重要なGRBの観測に成功した。2004年9月24日に発生したGRBでは、継続時間が2秒よりも短いいわゆるShort GRBの可視光残光の多色観測に世界ではじめて成功し、その色は従来のLong GRBの残光とほぼ等しいことを示した。2004年10月6日に発生したGRBにおいては世界で唯一、発生初期の可視光残光の多色観測に成功した。この結果、可視光残光中には、少なくとも2つの放射が入り混じっており、0.1日後以降から卓越してくる成分は従来見られていたシンクロトロン放射で説明できることを示した。
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Research Products
(6 results)