2004 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J03153
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Research Institution | Waseda University |
Principal Investigator |
山口 誠 早稲田大学, 教育学部, 特別研究員PD
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Keywords | catastrophic interference / backpropagation |
Research Abstract |
まず前年度の研究が雑誌に受理されるにつき、加筆訂正等を行った。1本はNeuroreportに、もう1本はScandinavian Journal of Psychologyに掲載された。 昨年見出されたRescorla-Wagnerに関する"Yamaguchiの方法"(数学的帰納法を用いた方法)に関し、より広い条件で成立することが発見された。従来の方法では数種類の試行が同一の頻度で提示されることを前提としていた(それが実験的に意味がある)。しかし同一頻度からの偶然の逸脱はありえることであり、その場合成立しないのであろうか。しかし検討の結果、やはり数学的帰納法で、頻度の如何に関わらず成立することが見出された、Yamaguchiの方法がますます強固になる結果となった。 本年度はbackpropagationモデルの干渉に関し、入力が直交していればいつでも干渉は同程度かを調べた。直交した入力とは、単位行列に相当するもののほか無数に考えられる。random bipolar(1,-1)ベクトルもそうである。Hadamard行列も直交する。しかし4種の直交入力を比較検討した結果、干渉の程度は非常に異なることが見出された。Hadamardやrandom bipolarは干渉が大きく不利であった。したがって、直交した入力は全て同等ではなく、入力のsparseさが重要であると結論される。特に、random bipolarは従来頻繁に用いられてきたこともあり、この結果は重要である。
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