2003 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
02J03570
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Research Institution | Tokyo Metropolitan University |
Principal Investigator |
小松 亨 東京都立大学, 理学研究科, 特別研究員(PD)
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Keywords | 整数論 / 代数体 / 多項式 / イデアル類群 / ガロア群 / 基本群 |
Research Abstract |
今年度は代数体の巡回拡大体の数論に関連する様々な研究を行った。具体的には生成的多項式に関する研究成果を応用し代数体の数論、特にイデアル類群の構造について考察した。また昨年度の研究成果により生成的多項式の理論と射影曲線の分岐被覆理論との間に密接な関連が見出されていたが、その関連に基づき分岐被覆の具体的構成問題についても研究し成果を得た。 まず生成的多項式を用いた代数体の数論に関する研究では方程式の構成を計算機ソフト上で実装するアルゴリズム、プログラム開発を考察した。これにより今まで知られていなかった代数体の様々な数論を解明する事が出来た。次に射影曲線の分岐被覆理論においては被覆をグラフによって表現する理論が既にあった。今年度の研究成果の一つはこのグラフ達を分岐被覆理論において実用的であり且つ簡素的な記法で表す方法を与えた事である。これにより分岐被覆達の様々なデータを効率的に操作できるようになり、実際に分岐被覆の数表を構成した。この数表は分岐被覆の分類理論を研究する上で大変有益である。 今後の研究計画では不分岐的対象(代数体に関しては不分岐拡大、射影直線に関しては分岐被覆)の統一的、実用的構成法を更に研究する。当初の研究目的である代数体の不分岐拡大の構成はこれらの理論の応用の一つと位置付けし研究する。また代数体、射影直線におけるそれぞれの数論的現象の相互関係についても研究し、新しい理論を構築する。
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Research Products
(1 results)